ウサギの子宮疾患311例に関する疫学的検討

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ウサギの子宮疾患311例に関する疫学的検討
佐藤 英実, 内海 美和, 高久 ゆうき, 鶴岡 学, 中西 真紀子, 斉藤 久美子: ウサギの子宮疾患311例に関する疫学的検討 . 動物臨床医学, 18, 25-29 (2009) .

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ウサギの子宮疾患と避妊手術について考える〜はじめに〜

雌のウサギが5歳時では80%ほど子宮疾患(もしくは子宮癌)を患う、という記述はよく見かけます。
そんなにも確率が高いのだったら、やはり避妊手術をしなくては、と思う方もいるでしょうし、一方で、万が一手術で死亡した場合を考えると怖くてどうしても踏み切れない、という方も多いと思います。あるいは、「5歳で80%って本当なの?」と思う方も多いでしょう。

私自身、この問題では随分長い間迷って参りました。
4歳時に雌のプチを避妊するまで、ずっと考え続けていた、といっても過言ではありません。
そもそも、「5歳で80%」の出典が長い間わからず、この数値に疑問を抱いていた、ということもあります。

結局プチは、まだ3ヶ月にも満たない自分の子供と交配してしまい、急遽中絶手術をすることになりましたが、予後がよくなく1ヶ月後に5時間の大手術をすることになりました。
幸い助かりましたが、設備の整った大学病院でなければ、助けられなかったと思います。
もし助けられなければ……私は、ろし太、プチと、大切な子を二度も去勢/避妊手術が原因で失っていたかもしれません。

私自身が、「去勢手術でウサギを死なせてしまった」例の一人であったにも関わらず(そして、もしかしたら2匹も失ってしまう稀な例になってしまった可能性もあったにも関わらず)このGarden of Ethelでは、私はどちらかといえば去勢/避妊を勧める立場をとってきました。

それは、特に多頭飼いの雌雄ペアにおいて、去勢/避妊をしないことがウサギ達にどれだけストレスを与えるか、また去勢/避妊されたペアがどれだけ幸せそうに暮らしているかをこの目で見てきたからですが、一方で、我々が経験した、去勢/避妊手術によってウサギを失うという地獄のような苦しみについては、ペットロスの項目に呟きを残すにとどめ、あまり触れてきませんでした。
そのペットロスの呟きでさえ、当時つとめて冷静であろうとした軌跡が残っています。

しかし、その姿勢について考え直すきっかけが、最近ありました。
愛するうさぎを死なせないために」というタイトルのホームページの管理者様と、メールをやり取りする機会があったのです。
(ちなみに上記ページは旧ページからプロバイダ移転したもので、子宮疾患の統計についての部分は書き直される予定とのことです)。

メールで色々お話するうちに、大切なラパンちゃんを避妊手術で失った管理者様の悲しみや無念さ、どうしても抑えきれない獣医や現在のウサギの医療そのものへの不信感など、私にも、ろし太を失った当時、たしかにあった感情を思い出しました。
そして、そういう辛さ、悲しさを伝えることにこそ、このホームページの意義がある、と仰る管理者様の姿勢に深く共感しました。

手術の危険をきちんと説明しない医師は勿論問題ですが、たとえ説明したとして、医師ができるのは精々確率論の話までです。それ以上突っ込んで言及する事は、立場上出来ないでしょう。

しかし、飼い主にとっては、決して確率論で済まされるものではありません。
もし去勢/避妊手術を選ぶことになれば、飼い主は、その確率論ではすまない感情を犠牲にして、確率論を選ぶことになるわけです。
そして、多くの場合、飼い主は、実際に事が起こるまで、自分が犠牲にした感情の重みがどれほど堪え難いものであるか、気づかないのです。

ならば、もし「万が一」の事態がおきてしまった時に、どういう嵐が待ち受けているのか、それもきちんと情報として提供しなければ、飼い主にとって本当に正しい選択は出来ないのではないか、と思うようになりました。
それがあって初めて、「去勢、避妊手術の失敗率は0.5%」としか言えない獣医に質問を差し挟むことも出来ますし、麻酔の方法や種類など色々と突っ込んだことを聞く事も出来ます。
ウサギの医療では飼い主が獣医を育てることもままありますが、そういったことの積み重ねが、ウサギにとってより安全な手術への発展を促すとも思います。

そういうわけで、これから、ウサギの子宮疾患の確率についての考察と、去勢/避妊手術のメリット、デメリットについて、私が体験したこと、調べた範囲をシリーズで投稿しようと思います。

補完しなくてはならない情報もありますし、これにばかり時間を割いていられないので、かなりゆっくりとした投稿ペースになるでしょうが、このシリーズの続きは毎回同じタイトルで始めることにします。

冒頭で述べたウサギの子宮疾患の確率(5歳で80%)については、既にこちらの記事で出典の紹介及びその考察をしました。
その後、そのものズバリの研究というわけではありませんが、もっと新しい研究の論文を見つけましたので、子宮疾患の統計に関する部分だけ、まずは次のエントリーで紹介しようと思います。

そして、いずれは、避妊/去勢手術でウサギをなくしてしまった方、あるいは、避妊/去勢手術をしなかったために、癌に犯されてウサギをなくしてしまった方などの事例を、出来る限り紹介しようと思います(勿論、リンク先の管理者様の許可がとれれば、ですが……)。

うちのろし太の医療記録や最後の写真も、長い間見返すことが出来ずお蔵入りでしたが、これを機会にきちんと整理して公表しようと思います。
同じような経験をされた方がもしいらっしゃいましたら、事例をご紹介いただければ幸いです。

新着ライオンラビッツ!

ついにやってまいりました、11ライオンラビッツ!
元の飼い主が刑務所に入ることになり、地域の小シェルターに引き取られたものの明らかにオーバーロードで、13匹のうち11匹がHRSに送られて参りました。(そうか、刑務所に入るとそういう問題もあるのね、と今更ながら実感。)
しかし、ライオンラビットばっかり13匹も、って、ブリーダーだったのか? それとも増えちゃった?(汗)
この子が、全ての父親らしい。というわけで、名前は「Darwin」になりました(種の起源?)
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ウサギは、十分に気を付けてやれば寿命を全うできるか?

この質問の答えは、敢えて「△」にしました……。

十年以上も生きて、穏やかに眠るように命を終えるウサギさんたちが沢山いることは事実です。
そして、そういう風にウサギを見送ってあげるために、飼い主さん達は本当に努力して毎日ウサギの健康に気を配っています。

では、もっとずっと短い年月で、病気や体の不調などの理由で命を終えてしまったウサギさん達の飼い主さんたちは、その努力が、あるいは知識が、足りなかったのでしょうか?
勿論、そうである場合もあります。ウサギと無事暮らすための知識は、ウサギと実際に暮らすことによってしか蓄積出来ない部分も多いからです。

しかし、そうではないケース、つまり飼い主さんは十二分に頑張り、よく勉強し、よい獣医さんをつけて、出来る限りのことをしたのに、若くして逝ってしまうウサギさんというのは、決して少なくないのです……。
多くのウサギブログで、そういった例を実際に見ることが出来ます。
飼い主は自分の無知や無力を嘆きますが、客観的に見て、様子見をせずに獣医に連れていく、日頃からウサギに関する情報を積極的に仕入れ、きちんと体調管理に気を配っているなど、その時彼らに出来るほぼ満点の処置をしていることも多いのです。

愛するウサギを、もしかしたら穏やかな老衰で見送ってやることが出来ないかも知れない。
ウサギというペットと生きるとき、このことを予め頭の隅に置いておくべきだと、私は思います。
つまり、ウサギを老衰で見送ってやるというのは、本当に難しいことなのです。
それは必ずしも、飼い主さんの努力や経験だけでなんとか出来ることではなく、運も、ウサギによく慣れた獣医師も、そういう獣医に通える地理的条件も必要です。
いや、たとえそれを全て揃えることが出来たとしても、実現出来ないこともあるのです。
それこそが、ウサギを飼うことの最大の難しさだと言ってもいいと思います。
勿論、いつか、その難しさがもう少し和らぐ日がくる事を祈りますが……。

けれど、逆に、それゆえに、ウサギの飼い主はQOL (クオリティ・オブ・ライフ)という考え方と真剣に向き合う機会を多く与えられているとも言えます。
予測出来ない死という現実があるからこそ、今生きているウサギさんをどうやったら一番幸せにしてやれるか、一度でもウサギを不幸な亡くし方で失った飼い主は、皆必死に、真剣に考えていると思います。
飼い主のエゴではなく、人と共に生きるペットとしてのウサギの幸せはなんなのか。
それをもし真剣に考えることができるなら、ウサギが弱い生き物であるという事実も、ペットとして人の側にいるウサギ達にとってメリットになり得るのかもしれません。

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Angel改めメイ改めハナ

注:死んでいるわけではありません。
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気がついたら、まだ正式に我が家の一員になっていないAngel改めメイ改めハナの写真がどんどん増えていることに気付きました。しかも、爆睡してる写真ばっか(笑)
どうやらエンセファリトゾーンにやられているらしいハナちゃんは、寝ていても頭がすーっと泳いで傾いでしまいます。
おそらく、よく眠れないのでしょう。
この子は、眠るとき、本当に真横に寝転がって、目を閉じて眠るのです。
私の机の下のボックス&足置き場は、ハナを出すとすぐにベッドとして占領されます。
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お家でも。

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野ウサギその後

ここ数年あまり見なかった野ウサギですが、今年は数が多い模様。
ご覧の通りです!
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住んでいるのはこの中庭ではなく、遠くからご出勤の模様。
雪の上に一本の道ができていますが、人間ではなくてウサギ達の踏んだ獣道です。
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うちでは夜中にウサギ達をリビングに出しているので、もしかしたら窓越しに、カイウサギとノウサギがお互いの気配を感じ合っていたかもしれません。
窓の際まで足跡がついています。
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で、数が増えてくると、こうやって自己主張する人達がかならずいるんですねえ(笑)
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実は、夜中に急にコーヒーゼリーが食べたくなり、早く食べたいのでゼラチンを入れたコーヒー液を外の雪の中に放置しました。
で、このゼリーをとりに、外への扉を開けたのです。夜中3時ごろでした。
そうしたら、丁度野ウサギが2匹きていて、一匹は見張り、一匹は食事中でした。
勿論、慌てて扉を閉め(コーヒーゼリーは救出できず)、数十分待って、もういちど取りにいったところ、置いておいたペレットが半分になっていました。
まあ、その間に、ゼリーは凍り始めてシャーベットになっちゃったんですが(笑)
そんな寒い中、隠れる場所もない中庭を突っ切って食べに来るなんて、本当にお腹がすいているのだろうな、と思います。
一昨年は、アライグマの足跡などもたまに見たりしたので、用心してペレットは撒きませんでしたが、今年は一度も見ていないので、なんとかこの子達がこの厳しい冬を乗り越えてくれることを祈っています。
足跡をみると、中には明らかにまだ子ウサギ、という子もいるんですよね……
おそらく、昨年秋に生まれた子だと思います。
ウサギやレミングなどの数は、数年ごとに増殖や減少を繰り返す傾向があるそうです。
昔の記事を見ると、前回野ウサギがうちに頻繁にペレットを食べに来ていたのは2007-2008年の冬でした。
その翌年から、アパートの回りでウサギを見る頻度が激減しました。
夏に何度も芝生の上に撒いていた殺虫剤のせいではないかと随分心配しましたが、もしかしたら自然の増減だったのかも知れません(相変わらず殺虫剤は撒いているので)。
一番多いときには中庭でウサギ達がペレットが追加されるのを待っていたくらいですから、今年はまだそこまで増えてはいないようです。
2008年といえば、私が今までで一番美しい写真を撮れた年でもあります。
別に写真の趣味があるわけではないですが、このときばかりはかじかむ手をこすりながら、夜中まで写真を取りまくって飽きませんでした。
渡米生活。の「ある2月の夜」の記事を見てみる
Madisonにいる間に、もう一度この風景が見たいと思っています。

うさぎびらん治療法補足

このサイトでは、アメリカのハウスラビットソサエティ(ウィスコンシン支部)で教わったウサギのびらんの治療法について、
びらん(sore hock, ソアホック)の治療法」および
うさぎソアホックの治療に使う医療用合成シープスキン(の入手)について
の記事で紹介していますが、その後若干新しい情報が加わりましたのでお知らせします。

1) 日本で入手しにくい医療用合成シープスキンの代替について

びらんの程度が比較的軽度である場合、バスマットのSuSuで代用して改善が見られた事例の報告を(若干ですが)受けています。
ただし、バスマットを食べてしまう子には腸につまる危険がありますので、使用の際は十分ご注意下さい。

私がHRSで見たウサギ達は、獣医から「安楽死させるしかない」と言われたこともあるほどの重度のびらんの子達です。このような状態の子は、日本で通常に飼われているウサギさんにはなかなか居ないかもしれません。
しかし、こういった事例には、引き続き医療用合成シープスキンの使用を強くお勧めします。

2)びらんを防ぐケージセットアップについて

これはWisconsin HRSの代表者から聞いた話ですが、「どうも、ケージの中に一種類の床材しかないと、びらんになりやすい傾向が見られる」とのことです。
つまり、すのこでも、金網でも、フリース座布団でも、絨毯の切れ端でも良いので、最低でも2種類、固めのものと柔らかめの素材のものがケージの中にあり、ウサギが座る場所を選べる状態にしておくと、びらんになりにくい、ということだそうです。

実際、私の家でもトイレ躾中にびらんになりかけたウサギが居ますが、小さな絨毯の切れ端とフリース布地を8枚くらい重ねて作った座布団を入れてやっただけで、いつのまにか治っていました。
選べるようにしておけば、ウサギが自分で足に負担のない方法を探してくれる、ということです。

また、こういったセットアップのためには、ケージがある程度大きいことが重要です。望ましいケージのサイズ、もしくは治療のため一時的にエクササイズパンを小屋代わりに使いたい場合は、こちらの記事をご参照下さい。

なお、床をふかふかにしておけば絶対大丈夫、ということではなく、たとえば絨毯の合成繊維でアレルギーのようになってしまうウサギもいるとのことです。
このため、色々な素材がケージの中にあることが望ましいのです。
ただし、日本で床材として主流の木のすのこ、プラスチックのすのこ、金網、藁やチモシーなどで作ったマットなどは、いずれも、ウサギの足には少々固い部類に入る素材です。

本来、ウサギは芝のような草地で暮らす生き物ですから、そのくらい柔らかい床材が最適なのです。
固めの素材を主に使用する場合には、大きめの雑巾かランチョンマット程度の大きさで構いませんので、フリースなどの柔らかく、噛んでも長い糸くずが出にくい布地を重ねて作った座布団を一枚入れておくと良いそうです。厚さは、押さえつけない状態で1cm以上あることが望ましいです。

タオル地などは、噛むと長い糸くずが出て、これを飲み込むと腸の中でつまる恐れがありますので、避けて下さい。
雑巾程度の大きさですので、オシッコしてしまっても洗濯がしやすいと思います。
ただし、座布団を大量に食べて飲み込んでしまわないよう、十分に注意をして下さい。

3)ウサギを「洗う」ことについて

HRS方式のびらんの治療法は、足の裏をふやかします。
これは、一度固くなってしまった皮膚をやわらかくし、細胞の新陳代謝を活性化させるためですが、一方で、ウサギの肌は水に頻繁に濡れるだけでもPHバランスが崩れるほどデリケートです。

治療の際には、肌を痛めることと、新しい皮膚の生成を助けることが競合することになります。したがって、ふやかした後の足は、タオルなどでゴシゴシ拭ったりせず、軽くタオルを押し付けて水滴を吸わせる程度にして下さい。
自分で足を舐められるウサギなら、人間が手を貸す必要はありません。
ドライヤーなどの風で乾かすのも肌を痛める一因になりますので、部屋の温度が下がりすぎないようにして、ウサギに任せて下さい。

一方、介護が必要なウサギの場合は、もう少し水滴を拭ってあげる必要があると思います。しかし、その際にも、肌をこすらないよう気を付けて下さい。

アメリカのウサギ保護事情3〜シェルターをめぐる問題

この記事は、以下の記事の続きです。
アメリカのウサギ保護事情1〜シェルター
アメリカのウサギ保護事情2〜PetFinder

4)シェルターをめぐる問題

これまでに紹介したとおり、アメリカは日本に比べてシェルターが充実していることは事実です。しかし、同時に、それゆえの問題も抱えています。

まずは、シェルターの存在そのものに起因する問題です。
シェルターがあるがために、安易に動物を買い求め、飽きたら流行遅れの服を棄てるように動物をシェルターに持ち込む人も、残念ながらいます。
また、シェルターがあるがために、飼い主がそれほど必死になって里親探しをしない、という側面があることも事実です。

もうひとつは、前述のとおり、シェルターの多くが民間の団体であり、その財源を殆ど寄附に依存していることに付随する問題です。
残念ながら、純粋に動物のためではなく、動物を口実に寄付金を集めることを目的とした悪質シェルターも存在します。

あるいは、「殺されるのは可哀想」と自身の経済基盤以上の動物を引き取ってしまい、全ての動物の面倒を見きれているとは言い難いシェルターもあります。
こういったシェルターの中には、動物たちの世話もまともにやらず、病気になっても医療も受けさせず死なせているところもありますが、周囲の人の通報や行政の介入によってそれが明らかになるまでには、時間がかかることが殆どです。

また、最初はそこまで悪質ではなく、純粋に動物たちの為を思って始めたことが、経済の悪化などにより急激に寄附の金額が減少したり、オーナーが仕事を失ったりしてたちゆかなくなる、ということもあります。
困ったことに、こういったケースの中には、動物だけでなく自分の子供達まで育児放棄していたり、麻薬に溺れたりして家庭崩壊しているケースも少なくないのです。
(あるいは、こうして家庭が崩壊したからこそ行政が介入し、実態が明らかになった、とも言えます。外向きには対面を保ちつつも、寄付金の激減により動物達の待遇が著しく悪化したが誰にも気づかれず、人知れず動物たちが虐待されている、というケースはもっと多い可能性もあります。)

2008年のリーマンショックから二年間、全米でこのような破綻シェルターが激増しました。
Wisconsin HRS(ハウスラビット・ソサエティ・ウィスコンシン支部)も、2009年から2010年にかけて、合計3回も破綻シェルターからのウサギを受け入れました。
通常なら有り得ない頻度で、その間、Wisconsin HRSの通常業務は完全にストップしました。
破綻シェルターから引き取られた子達は、病気を煩っていたり、激やせしていたり、怪我をしている子が多く、スタッフにはウサギの治療と世話以外の業務をこなす余裕が全くなかったのです。
地域のHumane Society(ヒューメイン・ソサエティ)も収容能力ギリギリの状態が続き、そのショックは今も尾をひいています。
このような事態が起こらないようにするしくみは、完全に機能しているとは言い難いのが現状です。

Wisconsin HRSが最後にウサギを受け入れた破綻シェルターは、135匹のウサギを始めとして、2頭の馬も含む合計200匹以上の動物を抱えていたにもかかわらず、行政からの援助金はなんと年間700ドルという有様でした。
事態が明らかになるにつれ、その程度の金額しか出せないなら、この規模のシェルターを認可すべきではない、との非難が起こりましたが、再発を防ぐ努力が行われているかどうかは不明です。

5)日本にシェルターは出来るか

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アメリカのウサギ保護事情2〜PetFinder

この記事は、「アメリカのウサギ保護事情1〜シェルター」からの続きです。

2)PetFinderへの登録

北米には、PetFinderという膨大な里親募集データベースがあります。非営利の、複数のアニマル・ケアの専門家と、大多数のボランティアが運営しているもので、ボランティアたちの多くは他に本業を持っている、とのことです。

実は、このホームページのできがあまりに良いので、私はこれもてっきり行政が管理しているものだと思い込んでいました。しかし、Humane Societyといい、本当に動物たちのために尽くし、うまく機能しているものは民間のボランティアによるプロジェクトなのです。
(勿論、行政からある程度の資金援助は受けているでしょうが)

このPetFinderには、全米の大小様々のシェルターから、里親募集中の動物の情報が写真付きで投稿されます。
ボランティアによる紹介文の他、子供や他のペットがいる家でもOKか(多少噛み癖があるなど、駄目な場合にはKids禁止マークがつきます)去勢/避妊はされているか、継続的な治療やケアなどが必要か、などの情報が分かりやすく表示されています。
このサイトの普及によって、シェルターまで足を運ばなくても、ある程度事前にどの子を迎えるか検討することが出来るようになりました。
ためしに、私の住んでいるマディソン周辺(150km以内)でアダプション待ちのウサギがどれだけいるか、検索をかけてみました。

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アメリカのウサギ保護事情1〜シェルター

先日、「ウサギ愛護活動とウサギ好き」というエントリを書いたら、twitterの方にコメントを頂きまして、丁度よい機会だから、アメリカでのウサギ保護事情について少し書いてみようかと思いました。こちらも、「渡米生活。」とのクロスポストです。

こちらでは動物愛護活動が(日本より)さかんであることはよく知られているかと思います。実際その通りで、こういった活動団体が、商業活動に圧力をかけるパワーを持っていることも事実です。

たとえば、アメリカでは、既に大手ペット用品店チェーンでの犬、猫、ウサギなどの生体販売を停止しています(ネズミやモルモット、チンチラなどはまだ売られていたりしますが)。
勿論ペット用品会社が自粛したわけではなく、シェルターで命を終える動物たちがあまりに多い事から、動物愛護活動団体の根強い反対によって徐々にそうなってきたのです。

ですので、私もウィスコンシン州マディソンに引っ越してきた当時、ウサギが溢れているというが、いったいどこでウサギを売っているのだろう、と不思議に思いました。
しかし、個人やローカル会社が経営しているペット用品店では、まだ子ウサギが売られていたりします。それでも生後八週間未満の子ウサギは扱わないあたり、日本よりはまだ大分良心的です。

以上から、既に最初の出発点から日本とは全く状況が異なるのですが、一方で、アメリカにはイースター(復活祭)の時に子供にウサギを買い与える習慣があり、これが大変問題になっています。

2007年のAVMA U.S. Pet Ownership & Demographics Sourcebookによれば、全米で飼われているペットウサギの数は、なんと620万匹です。
この数を思えば、HRSが口を酸っぱくしてウサギの去勢/避妊を啓蒙する理由は明らかです。
飼い主の「ついウッカリ」で交配してしまったウサギが1%いたとしただけで、子供が生まれる件数は31000件です。
それぞれが平均5匹生んだとすれば、子ウサギの数は15.5万匹です。

この1%という数が多く見つもりすぎかどうかは議論の別れるところでしょうが、色々な人の話を聞く限り、(故意にせよウッカリにせよ)ウサギを自宅で交配させてしまった人の数が千人に一人と見積もるのは、楽観的すぎるような気がします。
ですので、100人に一人、というのは当たらずとも遠からず、といったところではないでしょうか。

数の話はこのくらいにして、不幸にして家を追われてしまったウサギ達がどうなるか、という点を少しご紹介します。

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楽天ポイントでウサギ募金

有効期限切れが近いポイントが93円あったので、募金しようと思って探していたら、ウサギのための募金があったので、思わず日本うさぎ愛護協会とアニマルレフュージ関西へ、それぞれ1000ポイントずつ募金してしまいました…(^^)
こちらのお店でやっています。
うさぎグッズ専門店 愛らびっと
(ところで、この募金、送料込になっているのだけれど、決済時には楽天の都合で配送方法を選ばなくてはならなくて、とりあえずメール便を選んだら、メール便の送料上乗せで2160ポイント請求のメールがきた……もっとも、これは自動返信メールなので、あとで調整してくれるのかも知れませんが。一応そういうこともある、という報告で。)
私は楽天カードを使っているのですが、アメリカはカード社会のため日々の決済をほとんどカードでやっているので、結構な勢いでポイントがたまります。
で、海外利用すると更にポイント50%アップ、というキャンペーンに毎月エントリーしていたんですが、実はこのキャンペーンでついた分が、たった2ヶ月ほどで失効してしまう、ということを今日まで知らず…(汗)
これまでに、千円以上失効してました(爆)
勿体ない〜〜!! 募金すればよかった(涙)
(というか、失効しそうになったポイントは勝手に指定した募金先に募金してくれるシステムがあったらいいのに(TT))
募金ってなんか敷居が高い、と思う方、期限切れ間近のポイントがある方も、これなら50円から募金出来るし(お店の商品を他に買う場合は1円から可能)、送金手数料も要らないので、是非おためしになってはいかがでしょうか。
(ところで、今回全額ポイントで払っちゃったけど、これってお店の人がその分肩代わりする、ってことじゃないよね?? どなたか、楽天ポイントシステムのお店側の事情に詳しい方がいらっしゃったら教えて下さいm(_~_)m)

ウサギ愛護活動とウサギ好き

私は日本うさぎ愛護協会の会員でもあるのですが、先日、公園で遺棄されていたウサギが無事保護されたとtwitterで報告があり、ほっとしておりました。
ところが、数日前、会員に配信されるメーリングリストで、実は色々と大変な事も生じていたことが書かれていました。
私自身はこのウサギ保護活動に参加しておりませんので、直接この件に関してコメントする立場にありませんが、そのことが常々考えていたことを思い起こさせましたので、ちょっと呟いてみようと思った次第です。

どちらかというと「渡米生活」ネタになってしまうので、別ブログとクロスポストにしましたが……
何故日本で動物愛護運動があまりさかんでないのか、という話です。
勿論、ひとくちに言える問題ではないことは重々承知ですが、私自身、渡米して、ハウスラビットソサエティ(HRS)の活動に参加するようになり、ひとつ気づいたことがあります。

それは、動物愛護運動がうまく根付くかどうかは、今現在動物愛護に興味関心がない人をどう引き込むかにかかっているのではなく、今動物が好きな人、動物愛護に興味がある人の姿勢にかかっているのだ、ということです。
いや、当たり前のことなんですがね(苦笑)。
でも、渡米するまでは、私は、「日本で動物愛護運動がなかなか浸透しないのは、多くの日本人がこの問題に興味関心がないからだ」と思っていたのですヨ。。

でも、そうじゃないのです。
日本でも、アメリカでも、動物愛護に興味がない人は、結局活動に参加しないからあまり関係ないのです。
問題は、動物が好きな人、ウサギが好きな人、寄付をするくらいには動物愛護に感心のある人が、大きなグループとなって一つの目的を果たすということが出来るかどうか、という点です。
そして、その観点から、日本では何がネックになっているのか、ちょっと考えてみました。

私は日本うさぎ愛護協会の会員でもあるのですが、先日、公園で遺棄されていたウサギが無事保護されたとtwitterで報告があり、ほっとしておりました。
ところが、数日前、会員に配信されるメーリングリストで、実は色々と大変な事も生じていたことが書かれていました。
私自身はこのウサギ保護活動に参加しておりませんので、直接この件に関してコメントする立場にありませんが、そのことが常々考えていたことを思い起こさせましたので、ちょっと呟いてみようと思った次第です。
どちらかというと「渡米生活」ネタになってしまうので、別ブログとクロスポストにしましたが……
何故日本で動物愛護運動があまりさかんでないのか、という話です。
勿論、ひとくちに言える問題ではないことは重々承知ですが、私自身、渡米して、ハウスラビットソサエティ(HRS)の活動に参加するようになり、ひとつ気づいたことがあります。
それは、動物愛護運動がうまく根付くかどうかは、今現在動物愛護に興味関心がない人をどう引き込むかにかかっているのではなく、今動物が好きな人、動物愛護に興味がある人の姿勢にかかっているのだ、ということです。
いや、当たり前のことなんですがね(苦笑)。
でも、渡米するまでは、私は、「日本で動物愛護運動がなかなか浸透しないのは、多くの日本人がこの問題に興味関心がないからだ」と思っていたのですヨ。。
でも、そうじゃないのです。
日本でも、アメリカでも、動物愛護に興味がない人は、結局活動に参加しないからあまり関係ないのです。
問題は、動物が好きな人、ウサギが好きな人、寄付をするくらいには動物愛護に感心のある人が、大きなグループとなって一つの目的を果たすということが出来るかどうか、という点です。
そして、その観点から、日本では何がネックになっているのか、ちょっと考えてみました。

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冷えと食欲不振と耳の温度

現在耳が冷えて具合の悪いウサギがいる場合は、こちらのエントリーをご覧下さい。

今朝、仔牛が朝起きて朝食のペレットを出したら、ルーファスさんが食べに来ませんでした……。
目の前にペレット置いてやっても無視。
新しい牧草入れても無視。
食欲不振、決定です。

実は、昨晩はルー&プチ組の運動日で、リビングに出しっ放しにして寝ました。
その時、どうやら暑くてぼうっとしているようだったので、ほんの少しだけ窓を開けて寝たのです。
寒くても、うちにはお手製4階建てのウサギ城があり、3〜4階まで上がれば十分暖かい。最近は零下10度より下がることもないし、数センチあけてあるだけだから大丈夫だろう(室内温度は18度程度)と思ったのですが。
どうも、我が家で一番多毛症のルーファスさんは、暑さにも弱いが冷えにも弱いらしいのと、もともと食べることにあまり執着がなく、遊んでいると食べるのを忘れるような子なので……
こりゃ、気温が低い中食べるのを忘れてうっ滞起こしたか?!
……というわけで、朝からお腹と背中に手を当てて整体(愉気)の真似事をする事となりました。

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あけ(すぎ)ましておめでとうございます

年明けからMacが入院したり、人間が風邪ひいたりですっかり更新が滞ってしまいましたが、一応まだ(本来の)松の内、ということで(^^;)
以下、仔牛画のクリスマス&ニューイヤーカード。
(クリックで大きくなります)
card2010
この絵のとおり、メイちゃんが我が家の一員になってくれれば良いのだが…(汗)
相変わらず、3歩進んで2歩下がる、といった感じ。
この白イングリッシュ・ロップのメイちゃん、頭はふーらふら、たまに足下もふらふら、しかも急にびっくりしてパニックになる、と、三拍子揃って、所謂エンセファリトゾーンの慢性症状なんじゃないかとかなり疑っています。
悪化する感じはないので、既に三半規管あたりを少しやられているのか……
まあ、うちのウサギ達全員エンセファリトゾーンの抗体検査陽性なんで、別に持っていてもよいのだが、いきなりびっくりしてパニックになると、まんごろし太もびっくりしてパニック→パニックの連鎖、という感じでなかなかしっくりいかないのです。
お相手が、Whatever Bunnyのルーファス君みたいな子だったらよかったんだが……(汗)
メイは目もかなり見えていない可能性が高いので、もしかしたら一頭飼いにして、家具の配置もなるべく動かさず、といった環境の方が良いかもしれないと思い、一応アダプション待ちリストに戻してもらったのだけど、……まあ、アルビノで、でかくて、しかもe-cuniculiにやられてるくさい、となったら多分ほとんどアダプション希望来ないんだろうな(苦笑)
無邪気だし、まんごろし太とうまくいってさえくれれば、うちの子にして可愛がってあげられるんだけどなあ……。
こればっかりは、おウサギ様のご希望優先だから、仕方がないですね。。。

MT3.32からMT5へアップグレード完了

MT3からMT5へのアップグレードは冒険だという記事をweb上でちょくちょくみかけたので、わざわざ一度4にして、5にアップグレードする予定だったんですが……(汗)
MT3→MT4へのアップグレードで随分手こずりました。。
まあ、保険かけて、データベースも新しく作り直し、記事もMT3からエクスポートしたものを読み込ませたので、そのせいもあったんですが。
CSSやテンプレートは全部コピペで貼り直し、カテゴリーはまともに作られず、パーマリンク名はアンダースコアを勝手にハイフンにされてリンクは全部ぶった切れ、とぐちゃぐちゃになってしまいました。
この間お立ち寄り下さった方々、すみません……(汗)
ちなみに、アンダースコアがハイフンにされてしまうのは、テンプレートのアーカイブマッピングの項目がデフォルトでyyyy/mm/entry-basename.phpとかいう形になっているからで、これをプルダウンメニューからyyyy/mm/entry_basename.phpを選んでおいて記事インポートすればよかった模様です。
……が、MT3からMT4でデフォルトセッティング変更するのってどうよ……(疲)
しかも、出力ファイル名はpost_115みたいにアンダースコアで書かれてるのに、それを無理矢理ハイフンに変換するのってアリなのか?! 出力ファイル名の設定項目の意味ないじゃん!
で、なんとか MT4へのアップデートの目処がついたんで、じゃあMT5にアップデートするか、と新しくMTをインストールしなおし、アップデートしたのですが、、、
うっかり、旧MT3のデータベースを読み込む設定になっていて、「うぎゃあ、データベースぶっ壊すかも!!」と大焦りしたのもつかの間、いざアップデート終了してみたら、何ひとつ問題なく移行が完了していました(爆)
勿論、パーマリンク名のトラブルもなし。カテゴリも問題なし。テンプレートも問題なし。
なんだ、最初からデータベースのバックアップだけとって、何も考えずにMT5にすれば良かったんじゃん(涙)
(ただし、当方もとからデータベースがMySQLでした。そうでない方はちょっと面倒なのかも)
そもそも、アップデートの重い腰を上げたのは、あまりにも英文スパムコメント&トラックバックが多くて画像認証を入れたかった、というのが理由なので、今から早速コメントテストしてみます。。
成功したら、コメントは即時公開できるようになるかな〜♪

ウサギの正常な子宮と疾患のある子宮の写真

「兎鳥庵 日記」のちゅんちき様のお家で里親さんを待っているイチゴちゃんとニゴしゃんの避妊手術完了記事に、ウサギの正常な子宮と疾患のある子宮の写真がありました。
ダッチさん近況 — 経過良好」の記事をご覧下さい。
群馬県の「うさぎと小動物の病院 SUTO」さんにおうちが決まったパンダ君♂、キューちゃん(旧ヨンたん)♀と共に、まだ里親募集中のイチゴちゃん♀、ニゴしゃん♀も手術されたとのことで、女の子3匹の子宮と、他に7歳で手術し子宮疾患がみとめられた二例の写真が並べてあります。
ちゅんちき様のところの三匹は、まだ1歳前後ですので、疾患はなかったとのことですが、ニゴしゃんの卵巣だけ他の子の約二倍の大きさだったとか。そういうこともあるのか。。
(それとも、病理解剖してみたら、早期の異常とかだったりして……)
こちら(アメリカ)では、1歳でも早期の異常がみとめられることがある、というのが定説なので、ちょっと気になりました。
勿論、早期異常だったとしても、この段階でとってしまえば、ウサギさんには全く問題ないのですが。
それから、気になったのが、7歳で手術したウサギさんの例の話。
急に気が荒くなり、発情が止まらない状態になって来院されたとのことですが、たしかに子宮に疾患があれば、ホルモンのバランスもおかしくなりますよね。
時々、避妊手術をしていない5歳過ぎたくらいの子が、急にマウンティングが激しくなったという話を聞くのですが、結構高い確率で、子宮疾患も関係しているのかもしれない、と思いました。
イチゴちゃん、ニゴしゃん、元気になって優しい里親さんを待っています。
ウサギ専門店はウサギ年人気で売り切れが続いているそうですが、この子たちはちゅんちき様が愛情こめて育てた、牧草もよく食べて人なつこいエリートウサギさん達です。
ウサギを新しくお家に迎えたい方、是非ご検討を!
(男の子のダッチさんたちも沢山いますよ)

コットンテイル・コテージ

先日のHRSのバザーで、ウサギ用段ボールハウスを売っていたので、試しに買ってみました。
Cats and Rabbits and Moreという猫、ウサギ、小動物のレスキュー団体が作っているもので、以前から気になってはいたのですが、どうせ一瞬で破壊されて終わりだろう、と今まで見送っていたのです。
が、まあ、クリスマスだし。。。
収益は、ウサギ達のレスキューに使われるし。
一度買って構造がわかれば、自分で作れるかもしれん。。
というわけで、レッツ、組み立てトライ!
PICT0076
この窓、絶対あっという間に齧られそうです。
なにげに、ポストにはUS MAILの文字が。
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別の面は、こんな感じで穴があいています。
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中は、こんな小さいくせに、三階建てなのです。
二階フロアをインストールしたところ。
(いつもながら、背後に映っている絨毯が汚くてはずかしい……(涙))
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三階フロアをインストールしたところです。
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最後に坂を固定し、壁を閉じておわり!
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背面からみたところ。
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窓の中からのぞいてみました。
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上からみたところ。
で、さっそく外で遊んでいたまんごろし太にお試しいただいたのですが……
PICT0084
このコテージ、標準アメリカウサギサイズにはちょっと小さくないですか??(汗)
一階はともかく、二階以上にはまんごろし太じゃ上がれないよ、コレ。
ドワーフ専用なのだろうか……(汗)
しかし、予想通り、齧って遊んでくれています(涙)
このあと、ルーファス、プチ、メイと遊ばせてみましたが、誰も二階以上には上ってくれませんでした(涙)
いや、しかし、そのうち上ることを覚えるかもしれん。
しばし、様子をみるか。。。

仔ウサギに、アルファルファペレットを与えるべきか

2016年8月追記:
ウサギ用ペレットが劇的に改善したことにより、大人でもアルファルファペレットで問題のない時代になりました(ただし成分表を見てタンパク質、カルシウムがチモシーペレット程度に抑えられているものを買う)。
したがって現在の答えは「どちらでもよい」であり、以下の記述は少々古いですが、記録として残しておきます。
ペレットについてはこちらの記事もご覧ください。

これは、意外かもしれませんが、「ノー」です。
より正確には、プラスよりマイナス面が強くでる可能性があります。

「与えても良いか」という質問ならば、「イエス」です。
が、この場合でも、アルファルファペレットだけで慣らすのはおすすめしません。
子供のころに、大人用のチモシーペレットの味にしっかり慣らしておく、というのが、大人になった後ウサギの健康を保つのにとても大事だからです。
もっとも、ウサギにとってアルファルファペレットは美味しいので、あまり沢山あげすぎると、チモシーベースのものと混ぜて与えても、ほとんどはアルファルファだけ拾って食べてチモシーは残すと思います。混ぜるなら、少量を頻繁にあげるとか、工夫が必要です。
こういう状態に陥り、結局アルファルファペレットしか食べない、となると、のちに色々面倒な問題が起こる恐れがあります。

ウサギは、とても味に対して保守的な生き物です。
子供の頃に、母親から教わった味を安全な味とみなし、一生それを保ち続けます。
それは、単に神経質だから、という理由ではなく、ウサギの消化メカニズムに関係しています。
盲腸内で細菌の力を借りて消化を行うウサギは、この盲腸内細菌のバランスが崩れると、重篤な状態に陥ります。
それぞれの細菌の数は、非常に微妙なバランスによって保たれており、たとえば食べるものが変わっただけでも大きく変化してしまいます。
このため、ウサギは、食べ物が変わる、ということに対して、とても用心深いのです。
(同じ理由により、ペレットを切り替えるときは、一週間ほどかけて少しずつ古いペレットに新しいペレットを混ぜて与えるようにしないと、体調を崩す恐れがあります)

子ウサギの頃に覚えた味が一生の嗜好を左右するため、子ウサギ用のアルファルファペレット、人参などの味をつけて子供用に嗜好性を高めたペレットは、具体的に以下の問題を引き起こす恐れがあります。

  • 大人になったのに、がんとしてチモシーペレットを食べてくれない
  • 普段はチモシーペレットを食べても、体調が悪くなると子供の頃に食べたペレットしか食べてくれない
  • チモシーの味に慣れていないため、チモシーの牧草も食べてくれない※

※チモシーの牧草を食べてくれない子が、ペレットをチモシーベースのものに切り替えたらチモシー牧草も食べるようになった、という例もあります。

そもそも、自然界では、子ウサギも大人ウサギと同じ草を食べます。わざわざ違うものを与える事の方が不自然なのです。
子供の頃に慣れていない味を、大人になってから主食にしろ、という事自体が土台無理な要求です。(人間だってそうですよネ)
チモシーペレットでも、分量をアルファルファペレットより多く与えれば、仔ウサギに必要な養分は十分摂取できます。
実際、ウサギのことをよく知っているウサギ専門店では、上記の理由から、子ウサギにもチモシーペレットを勧めるお店もあります。
子ウサギにアルファルファペレットを与えるなとは言いませんが、そういう恐れもある、ということを念頭においていただければ、と思います。

追記:
子ウサギにチモシーペレットを与えるとタンパク質の割合に対して脂肪分の割合が多すぎるのでアルファルファを与えるべき、という方もいます。実際その通りかもしれません(特に長毛種ではその傾向が強いでしょう)。
もし今これをご覧になっているあなたが、そういったことまで分かっておられるウサギ飼育のベテランなら、その時がきたらウサギが多少抵抗してもペレット切り替えを断行するでしょうから、勿論アルファルファで良いと思います。
しかし、一方で、この切り替えに失敗してしまって、大人になったのにどうしてもチモシーペレットを食べてくれない、という方が沢山いるのも事実です。そして「店員にすすめられたから」という理由でアルファルファを与えていた人の殆どが、この切り替えに結構ウサギが抵抗する(ハンストして食べてくれないなど)という事実を知らされていないのです。
そういうわけで、多少飼育書やペット産業に喧嘩を売った書き方になりましたが(笑)少なくとも子供のうちからチモシーの味を覚えさせておくべきだ、というのがこの記事の狙いです。

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Wikiの飼いウサギについての項目

なにげに、Wikipediaのウサギの項目の中の、「飼いウサギ(ペット)の飼育」の記述がすばらしい、ということに今日気付きました。
短く、簡潔に、最低限必要な情報がまとめられています。
誰が書いたんだろう。スゴイ。
もう、ウサギ飼いたいけど面倒な本読みたくない〜って人は、頼むからここだけでも読んで!って感じです。
(というか、ウサギ売ってるペットショップの店員さんに是非読んでほしい)
驚いたのは、多頭飼いの導入方法が、正しく説明されていること。
「ウサギの多頭飼いは難しい」としか説明されていない飼育書が多い中で、ケージを隣に置いて慣れさせること、お互いのテリトリーではない場所で短い時間からお見合いをさせること、などがちゃんと書かれているのは素晴らしい!
一点だけ、「ケージを8~10cm離して設置する」という大事な注意点が欠けていたので、Wikiのアカウント作って書き足しておきましたが、それ以外はほぼカンペキです。
……もしかして、コレ書いたの、HRSの関係者か?(笑)
避妊/去勢が必要、とも言い切っちゃってるし、なんとなくそんな気がする。。。
(HRSについてはこちらを参照)

ウサギの介護のビデオ

ここ数日、要介護ウサギの飼い主の方二人とメールを交わす機会がありました。
私自身は介護が必要なウサギさんを育てたことはないので、その方達のご苦労を想像することは難しいのですが、一方で日本でウサギの介護についての情報があまりないことも、再認識させられました。
おそらく、これだけウサギを飼う人がいれば、要介護ウサギの飼い主の方も、そのケアを指導されている獣医さんもかなり沢山おられるでしょう。
が、日々の介護で精一杯のこういった方々に、その情報をまとめて皆が共有できるようにしてくれ、と頼むのは大変難しいでしょう。
また、そういう方々はネットで情報を集める時間も惜しい、というのが本音だと思います。
ヨーロッパについては分かりませんが、アメリカではウサギの介護の方法もある程度ウサギオーナーの間では広まっています。
HRSのHouse Rabbit Handbookにもウサギの介護についての項目がありますし、Assisted Livingというタイトルのビデオも出ています。
英語ですが、日本のリージョン2のプレイヤーでも見られますし、おそらく介護ウサギさんを抱えておられる方ならば、どういったことを説明しているか大体わかると思います。
日本でこういった情報の本なりビデオなりを出版するのが難しければ、たとえば海外のこういったビデオなどに日本語字幕をつけて日本で入手出来るようにする、などでも良いので、もっと日本でも介護についての情報が簡単に入手できるようになれば良いのですが。
ところで、YouTubeで介護ウサギさんのこんな映像をみかけました。

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