ロスの耳がどうも熱い。
便利なもので、うちにはあと二羽の健康ウサギがいるので、耳が熱いのが室温の所為なのか、大体の見当をつける事はできる。もっとも、耳の大きいミニウサギとネザーでは少々事情が違う、というのは勿論考慮されるべきであるけれども。
耳が熱いのはよくある事で、例えば食事の後は暖かくなる。ただ、気になったのは、耳の熱さ(というより熱っぽさに近い)に比べ、他が全然火照っていないこと、呼吸が荒くなっていない事、体を縮めてうずくまっている事だ。
熱があるんじゃないのか、と仔牛が言い出して、やっぱり何かおかしい、という事になった。
熱があるかどうかはともかく、熱がこもっている感じはたしかにある。丁度、風邪のひきかけみたいな雰囲気だ。
ウサギがウィルス性の風邪をひく事はあまりないと思うが、何しろ今この小さな体の中では、免疫細胞と寄生中と駆虫剤が三つ巴の戦争を繰り広げている状態だし、体の自衛本能で体温が上がる事はあるかも知れない、と思う。
忙しくここ数日の様子を思い返してみると、ロスは、他のお嬢さん達が敷物を避けて長々とプラスチック板の上に寝そべっていたのに、昨日も今日もわざわざ敷物の上でうずくまって寝ていた。
実は、3日前に、さすがにもうローリングする事もないからと、ケージ内全体に敷いていたタオルケットをとってしまった。考えてみたら、それ以来、ロスが横倒しになって眠る姿を見ていない。
これはタオルケットをとるのを早まったか、と、洗濯したタオルケットを再び引っ張りだしてきて、床一面と壁をガードした。とにかく、良く食べて、良く眠るのが回復の道なのに、食べる方はともかく寝る方がきちんと出来ていなかった。毛皮を着ているから大丈夫と油断したが、起きている時はともかく、明方に眠りに落ちる時に冷えがきていたのかも知れない。でなければ、わざわざマットの上では寝ないだろう。
とりあえず、ローヤルゼリーを飲ませて、(今はどうやら熱っぽくてだるいようなので)換気をして室温を19度まで下げ(これですこし元気になり、ローヤルゼリーいりのオレンジジュースも一気に飲んだ)、適度に運動をさせて、贅沢なふとん付きのケージへご帰宅していただいた。
実のところ、ウサギは結構布団が好きで、寝室にでも連れ込もうものならものの見事にはしゃいでおし○こをしてくれる。なので、ロスも戻ってきた布団の感触に喜んだ。そこまでは予想の範囲内だったが、次に、そのタオルケットとトイレの間の隙間に顔を突っ込んで寝そべったのでぎょっとした。
まさか、また眼振?!
いやーな予感がしたが、そのままキモチ良さげに寝そべっているので、単に狭い場所に挟まりたかっただけ、と結論。
考えてみたら、まだ本調子ではない体で、上から丸見えの場所では確かに安心して眠れなかったのかも知れない。あんまり野生の感覚を残しているとは思えないロスなので油断したが、少し反省。
明日、これで少し元気になってくれるといいのだけれど。