ウサギ視点のパブコメ送ってみました。まだの人は是非!

大変ご無沙汰しております。
今回もパブコメフォームを作成していたのですが、なんといきなりMacBookが異常終了し、しかもDreamweaver6が一時保存ファイルを作ってくれてなかったので、全部きれいさっぱり消えました…(涙)Adobeのソフトは、InDesignもIllustratorも一時ファイル作ってくれるから安心してたのに…(涙)パッケージ販売してるんだから、そういうとこ揃えとけよ、って…(T_T)

というわけで、今回はフォームの作成できません。(もし万が一)そろそろ出るかな〜、と思っていた方がいらっしゃいましたら、すみません!
今回は資料も膨大だから、よけいフォームがあった方がよかったんですけどね。

しかし、他サイト様が沢山意見を上げて下さっていますので、自分の備忘録も兼ねて、色々拝見したことをまとめてみました。

ちなみに、私が拝見したサイトは以下の通り。

  1. PEACE 様
  2. ジュルのしっぽ 様
  3. カプアン通信 様

提出期日は12/12 午後6時15分迄、です。
あと1日もありませんが、まだ迷っている方は、多分このエントリー読みながら、上のサイト様の記述も参考にして、気づいたことをメールに書いていけば出来上がりますので、是非ご一緒にどうぞ!

メールの送り先は、
aigo-05 (ATMARK) env.go.jp
(ATMARK)を@に読み替えて下さい。FAXの場合は、
03-3581-3576
に送ります。
しつこいですが、〆切は12月12日(水)午後6時15分です!

まず、メールの件名及び文面はこのように始めたらいいと思います。

動物の愛護及び管理に関する法律施行規則等の一部改正(案)の概要 (動物の愛護及び管理に関する法律の一部改正関連) に対する意見

住所:
氏名:
年齢及び性別:
電話番号: 
意見:

それから、それぞれの意見は次のフォーマットになるように、とのことです。

<該当箇所>
(資料のどの部分についての意見か該当箇所が分かるように明記して下さい。)
<意見内容>
<理由>

というわけで、この3セットで意見ひとつが完結、というわけですね。
では、順番に。
ちなみに、段落落ちしているところは引用です。

【 Ⅰ 犬猫等販売業者関係 】
(1)犬猫等販売業の範囲(改正法第 10 条第3項関係)
「犬又は猫の販売を業として行うこと」を対象とする。

これについては、犬猫に限らず ほ乳類にまで範囲を広げるべきで、たとえ今回がむりでも5年後には検討することを明記すべき、という意見がありました(1)。
え、もう決まっちゃったんじゃないの、と思っても犬猫以外も入れろ!と声を上げ続けることは大事なので、そこは私も抑えとこうかな、と思います。
以下緑の字は私の意見ですが、皆様は(書きたければ)ご自身の意見を書いて下さい。

——————————————————————
【 Ⅰ 犬猫等販売業者関係 】
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<該当箇所>

(1)犬猫等販売業の範囲(改正法第10 条第3項関係)
「犬又は猫の販売を業として行うこと」を対象とする。

<意見内容>
犬猫だけでなく、全ての販売動物を対象とすべき。少なくとも、犬猫に続く第三のペットと言われるウサギは是非含めるべき。

<理由>
犬猫等販売業 において、幼齢の動物の販売に対する制限がかけられることになったのは大変喜ばしいことであるが、ウサギにおいて、母親からの腸内細菌及び免疫を引き継ぐのに絶対不可欠な生後2週間〜8週間の間に母親から引き離して販売する形態が常習化しており、このために生後1ヶ月ほどの個体を買って数週間のうちに死なせてしまう例が後をたたない。
これらのウサギは虚弱体質といってよいほど扱いが難しく、死に易い現実があるが、ペットショップではあたかもウサギとはそういうものである(すぐに下痢する、下痢したら助からないから、とにかく下痢をさせないように、等。確かに子ウサギは温度の変化に弱いが、「すぐに下痢する」といった個体は良心的な繁殖を行っているブリーダーからは殆ど見られない)、といったような説明がなされており、実際に生後8週間を親と過ごしたウサギの扱い易さとは全く異なる現実が隠れたままになっている。また、予めそのように教育されることによって、飼い主も、死んでしまったのは自分のせいと自らを責め、その被害の実態はなかなか外部には明らかにならない。
生後8週間未満で母ウサギから離された子ウサギを販売することで飼い主が被る被害(虚弱体質には、死にはしないものの、極端に体が弱く病院への通院が必要になる例もある)の隠れた数は、現時点で犬猫をも上回る恐れもあり、早急に調査の上、ウサギも規制の範囲に含めることを検討すべきである。

(2)犬猫等健康安全計画の記載事項(改正法第 10 条第 3 項関係)

1 販売の用に供する幼齢の犬猫等の健康及び安全を保持するための体制整備
※具体的には、幼齢の犬猫の管理体制、獣医師との連携等の記載を求める。

2 販売の用に供することが困難となった犬猫の取扱い
※具体的には、販売の用に供することが困難となった場合の譲渡先・飼養先や他の販売業者・愛護団体等との連携の記載を求める。

3 幼齢の犬猫の健康及び安全の保持に配慮した飼養、保管、繁殖及び展示方法【施行規則規定事項】
※具体的には生後 56 日(経過措置期間中は 45~49 日)までの間の親等との飼養、展示時間の配慮、ケージの十分な大きさの確保の他、夜間展示を行わない等の幼齢の犬猫に係 る法令遵守等の記載を求める。

これについては、細目2について愛護団体との連携を例に挙げることに難色を示す意見がありました(1)。また、細目1について犬にマイクロチップ装着を義務化する、細目2について、引取り先の同意書の提出を義務づける、細目3について56日目までの「親等」の記述をもっと厳密にすべき、展示時間内に動物が隠れられるスペースを作る、犬の生後一ヶ月以内に健康診断を受けさせる、などの意見もありました(2)。

愛護団体の連携に関しては、私も同感です。アメリカでいくつか見た例では、企業、ペット業者からはまったく引き取らない(HRSや規模の小さなウサギ保護団体はほとんどそう)、引き取るがかなり高い引取り料金を要求する(Humane Societyはこれだそうです)などですが、Humane Societyみたいなそれなりに信頼できる組織ならともかく、個人の小さいところで有料引取りなんぞ始めたら、ヤバい愛護団体もあるのではないかと推察します(アメリカにも酷い愛護団体はいっぱいある)。また、「見捨てておけない」という愛護団体側の心理に甘える形で、企業が損失部分の尻拭いを外部にやらせる形式も納得いきません。
というわけで、私はこんな感じにしました。

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<該当箇所>
(2)犬猫等健康安全計画の記載事項(改正法第10条第3項関係)
② 販売の用に供することが困難となった犬猫の取扱い
※具体的には、販売の用に供することが困難となった場合の譲渡先・飼養先や他の販売業者・愛護団体等との連携の記載を求める。

<意見内容>
愛護団体との連携を例示することについては時期尚早であるので、削除を求める。

<理由>
 愛護団体との連携に言及するなら、ペット産業側が動物愛護の分野に積極的に貢献して、幼齢個体以外にも動物たちに自分達で付加価値をつけ(きちんと躾けたり、性格を把握してその子にあう飼い主へターゲットを絞った宣伝を積極的に行うなど)飼い主を啓蒙し、「年をとったから売れない」などの馬鹿馬鹿しい風潮を自ら払拭する努力を行う、という条件をつけるべきである。
また、愛護団体側にも、たとえば金銭目当てで有償で企業から引取り十分に動物の世話や新しい家探しを行わないようなケースが生まれる懸念がある。
更に、一部では、愛護団体の「見捨てておけぬ」心理を利用し、一般に売れないとみなされた個体を愛護団体または個人に買わせる行為が行われており、これは動物愛護の観点はともかく、ペット産業側に企業努力を促すという意味ではマイナスの効果しかもたらさない。
以上から、現時点では、この先5年間をかけて、ペット産業側が信頼できる愛護団体とどのような関係を築くかを模索するべきであり、例示として愛護団体を挙げるのは時期尚早であると考える。

(3)犬猫等健康安全計画が幼齢の犬猫等の健康及び安全の確保並びに犬猫等の 終生飼養の確保を図るために適切なものとして環境省令で定める基準(改正法 第 12 条本文関係)

1 計画が、施行規則第 3 条の動物の健康及び安全の保持その他動物の適正な 取扱いを確保するため必要なものとして環境省令で定める基準、飼養施設の 構造、規模及び管理に関する基準、施行規則第 8 条の第一種動物取扱業者の 遵守基準に適合するものであること。

2 計画が幼齢の犬猫の健康及び安全の保持上明確かつ具体的であること。

3 販売の用に供することが困難になった犬猫の取扱いが終生飼養確保を図るため適切であること。

これについては、犬猫の、となっている部分を犬猫等に改める(1)という意見がありました。私の意見は割愛(同じなので)。

(4)帳簿記載事項(改正法第 22 条の6第1項関係)

1 帳簿には、所有する犬又は猫の個体ごとに、以下を記載する。

  • 1)個体情報
  • 2)繁殖者名(繁殖者が不明な場合にはそれに代わる情報)
  • 3)その所有するに至った日
  • 4)購入先(譲受先)の名称等
  • 5)販売又は引渡しをした日
  • 6)販売・引渡し先の名称等
  • 7)販売・引渡し先の法令遵守状況
  • 8)販売担当者名
  • 9)説明及び確認の実施状況 (飼養・保管中に死亡の事実があった場合には)
  • 10)死亡した日
  • 11)死亡原因

2 帳簿は、記載の日から起算して5年間保存する(電子的方式により記載・保存する場合も含む。ただし、必要に応じ電子計算機等を用いて直ちに表示できる場合に限る。)。

3 犬猫等販売業者にあっては、帳簿の記載をもって取引状況台帳及び説明・確認実施状況記録台帳の記載に代えることとする。

4 帳簿記載事項の根拠となる書類(出生証明書、取引伝票、検案書等)を取得していれば、それらの保存に努める。

5 犬猫等販売業者以外にあっては、取扱業者細目第 6 条第 4 号に規定する取引状況台帳については、販売先の氏名・名称を記載することを明確にする。

この項目については、沢山ありすぎて書き切れないので、すみませんが意見サイト様をご覧下さい(1)(2)。
一部例をあげると、記載事項に生年月日や通院履歴を含めること、死亡原因にはさっ処分も含めること、犬猫等販売業者以外であっても、死亡原因は取引状況台帳に示すこと、あたりでしょうか。
私も全面的に賛成なので、意見サイト様のご意見に乗っからせていただいてスキップします。

(5)都道府県知事への定期報告(改正法第 22 条の6第2項)

1 報告回数は1年に1回とする。
2 報告は、当該年度の間の結果について、年度終了後 60 日以内に行うものとする。
3 報告事項は、改正法に定める1)年度開始日の犬猫の所有数、2)当該年度中に新たに所有することになった犬猫の所有数、3)当該年度中に販売・ 引渡し・死亡した犬猫の区分毎の数、4)年度末の犬猫の所有数 とする。なお、3)、4)については、当該年度中の月毎の数字を報告する。
4 報告様式は別に定める。

(6)検案書等の提出命令(改正法第 22 条の6第3項)
検案書の提出命令書の様式については別に定める。

ここについては、犬猫の、となっている部分を犬猫等に改める(1)という意見がありました。私の意見は割愛(同じなので)。

さて、次は、販売に際しての情報提供の方法についてです。

【 Ⅱ 販売に際しての情報提供の方法 】

<該当箇所>
(1)規制対象
第一種動物取扱業者のうち動物(哺乳類・鳥類・爬虫類)の販売を業として営む者とする。

これについては、「賛成」の意見を送っておられる方多数でした。敢えて賛成を表示することで、このうちどれかを外そうと考えるペット業界の圧力に対抗しようという狙いがある模様です。また、

(2)対面販売の例外(対面によることが困難な場合として環境省令で定める場 合)
対面販売の例外は設けない。ただし、今後十分に例外を設けるに十分に合理 的な事態が判明した場合には、改めて例外規定を設けることを検討する。

この項目については、例外を設けないことで賛成を表明し、ただし、の後は不要、という意見が目立ちました。とりあえず、この二つに関しては多分票数も必要かと思いますので、私も賛成を表明しておきます。

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【 Ⅱ 販売に際しての情報提供の方法 】
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<該当箇所>
(1)規制対象
第一種動物取扱業者のうち動物(哺乳類・鳥類・爬虫類)の販売を業として営む者とする。

<意見内容>

規制対象を動物(哺乳類 ・鳥類・爬虫類)とすることに賛成。

<理由>
コストなどの理由で、小型哺乳類や哺乳類以外にそれほど説明の時間をかけていられない、などの意見があることは承知している。しかし、現実問題として、飼い主となる側は、犬猫などの情報は入手が容易であるため、それなりに知識があることが多いが、それ以外の動物の生態については全く知らないことが多い。
獣医ですらまともに診察できないようなエキゾチックアニマルが巷に溢れている現在、本来肉食動物と草食動物では、消化の仕組みも、やってはいけないことも全く違う、というような基本的な事項すら知らずに動物を飼い始める人が多く、その結果ペットを死なせてしまったり、予想しなかった問題に見舞われて扱いかね、こっそり野山に棄ててしまう、などの問題が起きている。
こういった現実を考えれば、むしろ犬猫以外の動物こそしっかり説明を行うべきである。

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 <該当箇所>

(2)対面販売の例外(対面によることが困難な場合として環境省令で
定める場合)
対面販売の例外は設けない。ただし、今後十分に例外を設けるに十分に合理的な事態が判明した場合には、改めて例外規定を設けることを検討する。

<意見内容>

対面販売の例外を設けない件について賛成。しかし、「ただし」以降の今後例外を設ける可能性を示唆した部分に関しては削除を求める。

<理由>
そもそもペットを自力で遠隔地に迎えに行く程度の財力もない飼い主が、たとえばその動物が病気になった時などに、飼い主の義務を全う出来るとは考えづらい。財力以外の問題がある(体に不自由があり自分では赴けないなど)場合には、尚更自由に動ける協力者なしに動物を飼うことは難しい。この部分の改善は、体に不自由があっても動物と暮らすことの出来るコミュニティを育てる努力で行われるべきであり、動物を通信販売で届ける、といったような安易な解決方法に縋るべきではない。
以上の理由により、例外を設ける必要を認めない。

(3)対面説明にあたっての情報提供項目(適正な飼養又は保管のために必要な 情報として環境省令で定めるもの)は以下の通りとする。

※現行施行規則第8条第5号の説明事項のうちカの変更。

  • イ 品種等の名称
  • ロ 性成熟時の標準体重、標準体長その他体の大きさに係る情報
  • ハ 平均寿命その他の飼養期間に係る情報
  • ニ 飼養又は保管に適した飼養施設の構造及び規模
  • ホ 適切な給餌及び給水の方法
  • ヘ 適切な運動及び休養の方法
  • ト 主な人と動物の共通感染症その他当該動物が係るおそれの高い疾病の種類及びその予防方法
  • チ 不妊又は去勢の措置の方法及びその費用(哺乳類に属する動物に限る)
  • リ チに掲げるもののほかみだりな繁殖を制限するための措置(不妊若しくは去勢の措置を不可逆的な方法により実施している場合を除く。)
  • ヌ 遺棄の禁止その他当該動物に係る関係法令の規定による規制の内容
  • ル 性別の判定結果
  • ヲ 生年月日(輸入等をされた動物であって、生年月日が明らかでない場合にあっては、推定される生年月日及び輸入年月日等)
  • ワ 不妊又は去勢の措置の実施状況(哺乳類に属する動物に限る。)
  • カ 繁殖を行った者の氏名又は名称及び登録番号又は所在地(輸入された動物であって、繁殖を行った者が明らかでない場合にあっては輸入先の名称及び 所在地、譲り受けた動物であって、繁殖を行った者が明らかでない場合にあ っては譲受先の名称及び所在地を記載する等の例外規定を設ける。)
  • ヨ 所有者の氏名(自己の所有しない動物を販売しようとする場合に限る。)
  • タ 当該動物の病歴、ワクチンの接種状況
  • レ 当該動物の親及び同腹子に係る遺伝性疾患の発生状況(哺乳類に属する動 物に限り、かつ、関係者からの聴き取り等によっても知ることが困難である 場合を除く。)
  • ソ イからレまでに掲げるもののほか、当該動物の適正な飼養又保管に必要な 事項

非常に長くて大変! 意見サイト様には以下のようなものがありました。
犬猫のマイクロチップについて説明する(3)、カの「氏名又は名称」と「所在地」を義務とし、登録を受けている業者の場合には、必ず登録番号も情報提供するものとする」とする(1)など。

私は、これに、性成熟までの最小月齢を加えること、雌雄の別の判定が難しい動物がおり、オスメスを間違って判定される可能性があること、思春期がいつ訪れて、どのような行動が見られるかを説明して欲しいと思います。
小型のウサギの雄は、3ヶ月未満で母親と子供作れるって知ってました?(苦笑)
うちはこれやられました…まだ睾丸だってちゃんと下りてなくて、ぺったんこだったのに、作っちゃったよ!
流石に、同腹の姉妹には手を出さなかったようですが(多分姉妹の方が若過ぎて、誘わなかったからでしょう。しかし3ヶ月過ぎたら、メスも危険。)
同じウサギでも、 大きいウサギより小さいウサギの方が早く成熟します。
また、メスだというから買ってきて、家のメスうさぎと一緒にしてたのに、気がついたらオスで時既に遅し、という話もよく聞きます。仔ウサギの性別判定は難しいのです。そういうことも知っておかないと!

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<該当箇所>
(3)対面説明にあたっての情報提供項目(適正な飼養又は保管のために必要な情報として環境省令で定めるもの)は以下の通りとする。
ロ 性成熟時の標準体重、標準体長その他体の大きさに係る情報 

<意見内容>
性成熟する月齢(もしくは週齢)のうち、種族ごとにもっとも早いものを説明する。
また、思春期がいつ訪れるか、思春期にどのような行動がみられるかも説明する。 

<理由>
ウサギでは雄の場合3ヶ月未満でも性成熟した雌と子供を作ることがある。これを予想しなかった飼い主が、若い雄を生殖能力のある雌に接触させてしまって子ウサギが産まれてしまい、更にその子達を分けるだけのスペースを確保できないでいるうちに、また子供同士で子供を作る、といったようなネズミ算の悪循環に陥るケースがある。
仔ウサギは生後8週間までは母ウサギと共にしておかなければならないが、それを過ぎたら間をおかずすぐに子供達の雌雄を再度判定しなおし、オスとメスを分けることを徹底すべきである。
性成熟までの時期には、ウサギの大きさによって幅がある(小さい種類は一般に早く性成熟する)が、そこまでの知識を販売員に求めるのは難しいケースもあるであろうから、同じ種族の中でもっとも早い成熟期間を知らせればよいと考える。

思春期については、動物の種類にもよるが、飼い主に対し攻撃的な傾向が強調されることがある。ウサギでいえば、飼い主に噛み付いたり、ひっかいたり、あるいは尿を飛ばして撒き散らしたり、といった行動が見られる。こういった行動は、思春期をぬけると若干落ち着くものもあるが、この時期にすっかりウサギに手をやき、この先のウサギとの生活に絶望してウサギを手放してしまう(もっと悪い場合は遺棄する)飼い主もいる。
あらかじめ、そういう行動が将来みられるようになる可能性を通告しておくことで、飼い主の側にも覚悟ができ、見た目の可愛さだけで安易に動物を飼おうと考える層に歯止めをかけることができると考える。 

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<該当箇所>
(3)対面説明にあたっての情報提供項目(適正な飼養又は保管のために必要な情報として環境省令で定めるもの)は以下の通りとする。
ル 性別の判定結果

<意見内容>
判定が難しい動物の場合は、判定結果が間違っている可能性もあること、またその際に起こりえる問題(雌雄を同居させてしまった場合に子供が出来る可能性があるなど)を説明するべき。 

<理由>
ウサギが幼齢(1ヶ月程度)で売られている現実にも関連するが、このくらいの時期の性別判定は、かなりの頻度で間違っていることがあり、雌を買ってきたから雌のケージに入れたのに、気がついたら雄で、既に子供ができていた、というケースが後を絶たない。はっきりと性別が視認できる場合をのぞき、判定結果が間違っている恐れがあること、その場合には、性別がはっきりするまで数ヶ月は個別のケージで飼育するか、去勢/避妊された個体とのみ接触させ、意図しない繁殖が起こらないように注意を促すべきである。

(4)第一種動物取扱業者を相手方とする取引にあっては、現行施行規則第8条 に掲げる文書を用いて説明する事項のうち、カ)生産地について、繁殖を行 った者の氏名又は名称及び登録番号又は所在地(輸入された動物であって、 繁殖を行った者が明らかでない場合にあっては輸入先の名称及び所在地、譲 り受けた動物であって、繁殖を行った者が明らかでない場合にあっては譲受 先の名称及び所在地を記載する等の例外規定を設ける。)を説明するよう改 める。

これについては、とくに意見はありませんでした。

次は、第二種動物取扱業について。

【 Ⅲ 第二種動物取扱業関係 】

(1)第二種動物取扱業の範囲(第24 条の2本文)
① 飼養施設:動物の飼養施設は、人の居住部分と明確に区分できる場合に限り、少頭数毎にその飼養保管を別に委託する場合を除く。

これについては、「少頭数毎にその飼養保管を別に委託」する場合も、規定以上の動物を飼育する場合は第二種動物取扱業とすべし、との意見がありました。(1)
たしかに、「少数」がどのくらいなのか、というところで線引きの難しい問題です。
特に、個人宅で分散して飼育する場合に、第二種動物取扱業の頭数下限値よりも多かったら最早少数とは認めないのか? というところが、私としては悩ましいところです。
第二種は動物ふれあい広場みたいなものの規制も目的としているので、そういう施設のようなところと、きちんと世話をしている愛護家の方とはかなり違う、という現実も知っていますし、逆に、もとは愛護が目的でも、増えすぎてしまって世話が追いついていない、という例も知っています。
私の感覚では、ウサギだけに限っていえば、たとえばウサギを中型動物と見なしたとして、10匹という下限は、目の行き届きにくい施設では適切だと思いますが、個人宅でも適切かと言われると、ちょっと厳しい数値かも、という気はします。もっとも、第三の選択肢の50匹は明らかに多過ぎですが。

2 対象:非営利で譲渡、保管、貸出し、訓練、展示を業として行う者 ※非営利の競りあっせん業、譲受飼養業は対象としない。

これについては、たとえ非営利でも、目的が宣伝・営業等の営利目的であれば、第一種動物取扱業とすべし、との意見がありました。(1)
客引きで動物ふれあい広場を作ったり、プレゼントで小動物をあげたりするようなものは、第二種ではなく第一種とすべき、という意見です。
これについては、意見サイト様とほぼ同じ記述になったので、私の意見は割愛します。

3 飼養頭数の下限

  • ア 大型動物(牛・馬・豚・ダチョウその他それと同等の大きさを有する哺乳類、鳥類)及び特定動物 :合計3頭
    ※概ね大きさ1m以上(哺乳類は頭胴長、鳥類は全長)のものを想定。
  • イ 中型動物(犬・猫その他それと同等以上の大きさを有する哺乳類、鳥類、爬虫類。ただし大型動物は除く。) :合計10頭
    ※概ね大きさ 50cm~1m 程度(哺乳類は頭胴長、鳥類及びは虫類は全長)の動物を想定(但 しヘビにあっては概ね全長1m 以上)
  • ウ それ以外の動物(哺乳類・鳥類・爬虫類) :合計50頭

ア~ウの複数の大きさの区分に該当する動物を併せて飼養する場合につ いては、上位の大きさの区分の下限値に満たない場合については、その合計 が下位の大きさの区分の下限値に該当するかどうかで判断する。

(例:牛2頭、犬8頭を飼養する場合は該当、牛2頭、犬7頭を飼養する場合 は非該当)

なお、あらかじめ、上記頭数以上の動物を飼養施設に飼養し、動物の取扱 いを行う予定である場合についてを届出の対象とする。

これについては、ウサギ、サルを中型動物として明記すること、それ以外の動物の頭数制限を30頭に下げる、体長は成獣の体長とすることを明記する、という意見がありました(1)。
私はこんな意見を送ってみました。

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【 Ⅲ 第二種動物取扱業関係 】
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<該当箇所>
(1)第二種動物取扱業の範囲(第24 条の2本文)
③ 飼養頭数の下限

<意見内容>
ウサギは中型動物とする。
「それ以外の動物」の下限値を20頭に下げる。

<理由>
イエウサギは2〜8頭の成体と子からなる集団でワレンを作るアナウサギを先祖に持ち、ある程度の集団生活は可能だが、一方で非常にテリトリーに厳しい一面もある。よほど広大な敷地がない限り、成体が十頭以上の大集団での飼育では、たとえ集団の全てが去勢/避妊されていても、激しい喧嘩を起こすケースがある(耳が齧られてなくなっているウサギをこういった集団でみかけることがある)。集団全体が去勢/避妊されていないケース(残念ながらこのケースが圧倒的に多い)では、過密による喧嘩で死傷する個体の数が増加する上、常に望まぬ妊娠、出産の危険をはらんでいる。以上のことを勘案すると、十匹を超えるウサギを正しく飼育するのは決して容易いことではない。
十匹未満の集団に分けてウサギを管理するには、それなりの設備投資も必要であり、従って十匹以上ウサギを飼育するような場合には第二種動物取扱業と見なすのが適切である。

また、「それ以外の動物」の50頭はあきらかに多すぎると考える。そもそも、非営利で動物の譲渡、保管、訓練、展示を行う者の殆どは、50匹もの動物を、医療や動物福祉を考えて適切に飼育するだけの資金力はなく、実際にこのような頭数も所持していないと考えられる。この規制は、裏を返せば49匹までなら公然と監視の目をくぐり抜けられるということであり、このために小規模な非営利公園動物などが漏れ落ちてしまうのでは、本末転倒である。
20頭としたのは、鳥類やハムスターなどの小型哺乳類でも、精々20頭が個人で責任を持って、動物福祉を考慮の上で世話が出来る上限であろうという判断からである。動物の世話を複数の人間で行わなければならないような状態であれば、責任を明確にするためにも第二種動物取扱業として登録すべきである。

4適用除外:国又は地方公共団体が関係法に基づく業務として必要な動物の取 扱いを行う場合は届出制度の適用を除外する。
○ 動物愛護管理法第35条の規定に基づき同条第1項に規定する都道府

県等が犬又は猫の取扱いを行う場合(法定事項)
○ 警察法第2条第1項に規定する警察の責務として動物の取扱いをする場合(遺失物の保管、警察犬の訓練等)
○ 家畜防疫官や検疫所職員が行う動物の取扱い(動物検疫所・検疫所における動物の保管等)
○ 税関職員が行う動物の取扱い(税関における動物の保管等)
○ 国又は地方公共団体の職員が絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律等の規 定に基づく業務に伴って行う動物の取扱い(希少種の保護等)

これについては、特に意見はありませんでした。

(2)第二種動物取扱業の届出手続(改正法第 24 条の2、第 24 条の3)

1 届出事項

  • イ 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては代表者の氏名
  • ロ 飼養施設の所在地
  • ハ 第二種動物取扱業の種別(譲渡し、保管、貸出し、訓練、保管の別)
  • 及びその種別に応じた事業内容及び実施方法 ニ 主として取り扱う動物の種類及び数
  • ホ 飼養施設の構造及び規模
  • ヘ 飼養施設の管理の方法
  • ト 事業の開始年月日【施行規則追加事項】
  • チ 飼養施設の土地及び建物について事業の実施に必要な権原を有する事実【施行規則追加事項】

2 添付書類

  • イ 法人にあっては、当該法人の登記事項証明書
  • ロ 設備の配置を明らかにした施設の平面図及び飼養施設近の見取図

3 別に届出用の様式を定める。
4 変更の届出については別に様式を定める。
5 主として取り扱う動物の数の下限値を超えない範囲での減少、数の増加を伴わない飼養施設の規模の増大であって延べ床面積 30%未満の増大、 設備の削減を伴わない設備の変更については、軽微変更とみなし変更の届 出を要しない。

これについて、動物の数の増減についての変更届出を求めているのであれば変更時ではなく、年1回などの定期届けにするべき、との意見がありました(3)。
愛護団体では、多頭飼育崩壊が明らかになるたびに、急激に頭数が増えたりしますので、たしかに一々変更届を出すのは面倒だというのは分かります。

(3)第二種動物取扱業者遵守基準(改正法第 24 条の4により読み替える第 21 条)

1)動物の健康及び安全の保持その他動物の適正な取扱いを確保するために必 要な基準

  • 1 事業所及び飼養施設の建物並びにこれらに係る土地について、事業の 実施に必要な権原を有していること。
  • 2 事業の内容及び実施の方法にかんがみ事業に供する動物の適正な取 扱いのために必要な飼養施設を有し、又は営業の開始までにこれを設置 する見込みがあること。
  • 3 譲渡、貸出しをしようとする者については、事業の実施方法が、3) の基準に適合していること。
  • 4 扱う動物の適正な飼養及び保管についての責任者を選任するよう努 めること。

これについては、頭数の下限値を下回るなどの理由で第二種動物取扱業の届出の対象とはならない施設であっても、第二種動物取扱業者遵守基準の設備・管理等の基準を守ることが望ましい旨を盛り込む(1)、という意見がありました。
私も、とくに学校飼育動物に関してこれを準拠して欲しい旨送りました。
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<該当箇所>
(3) 第二種動物取扱業者遵守基準(改正法第24条の4により読み替える第21条)

<意見内容>
第二種動物取扱業の届出の対象とはならない施設であっても、第二種動物取扱業者遵守基準の設備・管理等の基準を守ることが望ましいことを明記する。
特に、学校飼育動物については、子供達への教育の意味も込めて、たとえ行政による管理はなくとも、この基準を積極的に守るべきであることを明記すべき。

<理由>
学校飼育の現場では、あきらかに虐待とみなされるべき事態(休日に誰も餌や水をやりに来ない、小屋がハエなどが簡単に入れる構造になっており、ハエに卵を産みつけられた老齢ウサギが蛆に体を食われてショック死する、傷病に対し医療費の不足のため全く処置が行われない、雌雄が分けられておらず、頻繁に子供が生まれ、親ウサギに踏みつぶされて死亡している、など)が現在も散見される。
子供達にとって、あきらかにこれは悪影響である。
教育の現場では、これらの虐待を「自然淘汰」の一言で片付けている勘違いも甚だしい教師もおり(そもそもイエウサギは人間が改良したもので野生ウサギとは異なった種族であるため、「自然淘汰」を適用するのは間違いである)、教師自身が雑事に追われて、学校動物をどう扱ってよいか分からず、調べる暇もないのが実情であることを考慮すれば、むしろ守るべき指標を示す方が学校現場にとっても有益であると考える。

 2)飼養施設の構造、規模及び管理に関する基準

1 飼養施設が次に掲げる設備を備えていること。

  • イ ケージ等(動物の飼養又は保管のために使用するおり、かご、水槽等の設備)
  • ロ 給水設備
  • ハ 消毒設備
  • ニ 餌の保管設備
  • ホ 清掃設備
  • ヘ 遮光のための又は風雨を遮るための設備
  • ト 訓練場(飼養施設において訓練を行う訓練業を行おうとする者に限る。)

2 必要に応じて、飼養施設には、排水設備、洗浄設備、廃棄物の集積設備及び空調設備を備えるよう努めること。

3 ねずみ、はえ、蚊、のみその他の衛生動物が侵入するおそれがある場合にあっては、その侵入を防止できる構造であること。

4 床、内壁、天井及び附属設備は、清掃が容易である等、衛生状態の維持及び管理がしやすい構造とするよう努めること。

5 飼養又は保管する動物の種類、習性、運動能力、数等に応じて、その逸走を防止することができる構造及び強度であること。

6 飼養施設及びこれに備える設備等は、事業の実施に必要な規模であること。

7 飼養施設は、動物の飼養又は保管に係る作業の実施に必要な空間を確保していること。

8 飼養施設に備えるケージ等は、次に掲げるとおりであること。

  • イ 底面は、ふん尿等が漏えいしない構造であること。
  • ロ 側面又は天井は、常時通気が確保され、かつ、ゲージ等の内部を外 部から見通すことができる構造であること。ただし、当該飼養又は 保管に係る動物が傷病動物である等特別の事情がある場合には、この限りではない。
  • ハ 飼養施設の床等に確実に固定する等、衝撃による転倒を防止するための措置が講じられていること。
  • ニ 動物によって容易に損壊されない構造及び強度であること。

9 構造及び規模が取扱う動物の種類及び数にかんがみ著しく不適切な ものでないこと。

これに対しては、特に意見はありませんでした。
ホント、学校ウサギ小屋がこれに準拠したものであれば、どんなにか! と思います…
ハエが入っちゃだめなんですよ? 殆どの学校で、コレ、知らないと思いますよ。
そもそも、ウサギがハエで死ぬなんて、考えてもみないんでしょうからねえ……。

3) その他動物の健康及び安全の保持及び生活環境の保全上の支障が生じる ことを防止するため、その取り扱う動物の管理の方法等に関し環境省令で 定める基準

1 可能な限り、離乳を終えて成体が食べる餌と同様の餌を自力で食べることが出来るようになった状態の動物(哺乳類に属する動物に限る)を譲渡するよう努めること。
2 可能な限り、飼養環境の変化及び輸送に対して十分な耐性が備わった動物を譲渡し又は貸出しに供するよう努めること。
3 譲渡しようとする動物について、その生理、生態、習性等に合致した適正な飼養又は保管が行われるように、あらかじめ、次に掲げる当該動 物の特性及び状態に関する情報を譲渡先に対して説明すること。

  • イ 品種等の名称
  • ロ 飼養又は保管に適した飼養施設の構造及び規模
  • ハ 適切な給餌及び給水の方法
  • ニ 適切な運動及び休養の方法
  • ホ 遺棄の禁止その他当該動物に係る関係法令の規定による規制の内 容

また、次に掲げる事項について判明している場合については、上記説 明に併せて説明するよう努めること。

  • イ 性成熟時の標準体重、標準体長その他体の大きさに係る情報
  • ロ 平均寿命その他飼養期間に係る情報
  • ハ 主な人と動物の共通感染症その他当該動物がかかるおそれの高い 疾病の種類及びその予防方法
  • ニ 不妊又は去勢の措置の方法及びその費用(哺乳類に属する動物に限 る。)
  • ホ ニの他みだりな繁殖を制限するための措置(不妊若しくは去勢の措 置を不可逆的な方法により実施している場合を除く。)
  • ヘ 性別の判定結果
  • ト 生年月日
  • チ 病歴、ワクチンの接種状況
  • ヌ 上記の他、当該動物の適正な飼養又は保管に必要な事項

4 譲渡にあたって、飼養又は保管をしている間に疾病等の治療、ワクチ ンの接種等を行った動物について、獣医師が発行した疾病等の治療、 ワクチンの接種等に係る証明書を交付すること。
また、当該動物の仕入先から受け取った疾病等の治療、ワクチンの接 種に係る証明書がある場合には、これも併せて交付すること。
5 貸出しをしようとする動物について、その生理、生態、習性等に合致 した適正な飼養又は保管が行われるように、あらかじめ、次に掲げる当 該動物の特性及び状態に関する情報を貸出先に対して説明すること。

  • イ 品種等の名称
  • ロ 飼養又は保管に適した飼養施設の構造及び規模
  • ハ 適切な給餌及び給水の方法
  • ニ 適切な運動及び休養の方法
  • ホ 遺棄の禁止その他当該動物に係る関係法令の規定による規制の内 容

また、次に掲げる事項について判明している場合については、上記説 明に併せて説明するよう努めること。

  • イ 主な人と動物の共通感染症その他当該動物がかかるおそれの高い 疾病の種類及びその予防方法
  • ロ 性別の判定結果
  • ハ 不妊又は去勢の措置の実施状況(哺乳類に属する動物に限る。)
  • ニ ワクチンの接種状況
  • ホ 上記の他、当該動物の適正な飼養又は保管に必要な事項

6 前各号のほか、動物の管理の方法等に関し環境大臣が定める細目を遵 守すること。
※以下の「細目事項」については、別に新たに設ける「第二種動物取扱業者が 遵守すべき動物の管理の方法等の細目」において規定する。

これについても、特に意見はありませんでした。
段々疲れてきましたが(笑)結構真面目に色々なこと規定してるんですね。素晴らしい。是非守って頂きたいと思います。

4)細目事項(飼養施設の管理)
1 定期的に清掃及び消毒を行うとともに、汚物、残さ等を適切に処理し、 衛生管理及び周辺の生活環境の保全に支障が生じないよう清潔を保つこ と。
2 一日一回以上巡回を行い、保守点検を行うこと。
3 清掃、消毒、保守点検の実施状況について記録するよう努めること。
4 動物の鳴き声、臭気、動物の毛等により周辺の生活環境を著しく損なわないよう、飼養施設の開口部を適切に管理すること。
5 動物の鳴き声により周辺の生活環境を著しく損なう事態が発生する おそれがある場合にあっては、鳴き声が外部に伝播しにくくするための措置を講じること。
7 臭気の拡散又は動物の毛等の飛散により、飼養施設の環境又はその周辺の生活環境を著しく損なう事態が発生するおそれがある場合にあっては、空気清浄機、脱臭装置、汚物用の密閉容器を備えること。
8 ねずみ、はえ、蚊、のみその他の衛生動物が侵入するおそれがある場合にあっては、その侵入の防止又は駆除を行うための設備を備えること。
9 動物の逸走を防止するため、飼養施設の管理に必要な措置を講じ、必要に応じ施錠設備を設けること。

一日一回以上の巡回、是非学校飼育現場でも守って欲しいです。
休みの日でも、ちゃんと大人が見に来なくちゃダメですよ。

5)細目事項(設備の構造及び規模)
1 ケージ等は、個々の動物が自然な姿勢で立ち上がる、横たわる、羽ば たく等の日常的な動作を容易に行うための十分な広さ及び空間を有する ものとすること。また、飼養期間が長期間にわたる場合にあっては、必 要に応じて、走る、登る、泳ぐ、飛ぶ等の運動ができるように、より一 層の広さ及び空間を有するものとすること。ただし、傷病動物の飼養若 しくは保管をし、又は動物を一時的に保管する等特別な事情がある場合 にあっては、この限りでない。
2 ケージ等及び訓練場は、突起物、穴、くぼみ、斜面等によって、動物 が傷害等を受けるおそれがないような安全な構造及び材質とすること。
3 ケージ等及び訓練場の床、内壁、天井及び附属設備は、清掃が容易である等衛生状態の維持及び管理がしやすい構造及び材質とするよう努めること。
4 ケージ等及び訓練場は、動物の種類、習性、運動能力、数等に応じて、
動物の逸走を防止できる構造及び強度とすること。

以前のエントリーでも紹介しましたが、アメリカでは、ウサギを立ち上がれないような高さのケージに閉じ込めっぱなしで飼うと、虐待ということになって、強制的に飼い主からそのウサギを救い出すことができます。「ウサギ小屋」なんて小さなケージに押し込めていてはイケマセン。

6)細目事項(設備の管理)
1 ケージ等に、給餌及び給水のための器具を備えること。ただし、一時 的に飼養又は保管をする等の特別な事情がある場合にあっては、この限 りでない。
2 ケージ等に、動物の生態及び習性並びに飼養期間に応じて、遊具、止 まり木、砂場及び水浴び、休息等ができる設備を備えるよう努めること。
3 ケージ等の清掃を一日一回行い、残さ、汚物等を適切に処理すること。 ただし、草地等において飼養又は保管する等特別の事情がある場合にあ ってはこの限りでない。
4 ふん尿に係る動物の衛生管理のため、ケージ等には、ふん尿の受け皿 を備え、又は床敷きを敷く等の措置を講じること。
5 保管業者及び訓練業者にあっては、飼養又は保管をする動物を搬出す るたびにケージ等の清掃及び消毒を行うこと。
6 動物の逸走を防止するため、ケージ等及び訓練場に、必要に応じて施 錠設備を備えること。

ちゃんとおもちゃが必要、って書いてあったんですね! これもちょっと驚き。
ウサギには、おもちゃも必要です…でないと、ウサギは飽きてしまいますし、知能も育ちません。

次、滅茶苦茶長いですが、折角ここまでやったので、全部コピペします。

7)細目事項(動物の管理)
1 飼養又は保管をする動物の種類又は数は、飼養施設の構造及び規模並 びに動物の飼養又は保管に従事する者に見合ったものとすること。
2 ケージ等の外で飼養又は保管をしないこと。ただし、管理を徹底した 上で一時的にケージ等の外で飼養又は保管する場合にあっては、この限 りでない。
3 ケージ等に入れる動物の種類及び数は、ケージ等の構造及び規模に見 合ったものとすること。
4 異種又は複数の動物の飼養又は保管をする場合には、ケージ等の構造 若しくは配置又は同一のケージ等内に入れる動物の組み合わせを考慮し、 過度な動物間の闘争が発生することを避けること。
5 幼齢な犬、猫等の社会化(その種特有の社会行動様式を身に付け、家 庭動物、展示動物等として周囲の生活環境に適応した行動が採られるよ うになることをいう。以下同じ。)を必要とする動物については、その健 全な育成及び社会化を推進するため、可能な限り適切な期間、親、兄弟 姉妹等とともに飼養又は保管をするよう努めること。
6 動物の生理、生態、習性等に適した温度、明るさ、換気、湿度等が確 保され、及び騒音が防止されるよう、飼養又は保管する環境(以下「飼 養環境」という。)の管理を行うこと。
7 動物の種類、数、発育状況、健康状態及び飼養環境に応じ、餌の種類を選択し、適切な量、回数等により給餌及び給水を行うこと。
8 走る、登る、泳ぐ、飛ぶ等が困難なケージ等において動物の飼養又は 保管をする場合には、これによる動物のストレスを軽減するために、必要に応じて運動の時間を設けること。
9 展示業者にあっては、長時間連続して展示を行う場合には、動物のストレスを軽減するため、必要に応じてその途中において展示を行わない時間を設けるよう努めること。
10 展示業者及び訓練業者にあっては、動物に演芸をさせ、又は訓練をする等の場合には、動物の生理、生態、習性等に配慮し、演芸、訓練等が過酷なものとならないようにすること。
11 一日一回以上巡回を行い、動物の数及び状態を確認すること。
12 動物の死体は、速やかにかつ適切に処理すること。
13 動物の鳴き声、臭気、動物の毛等、ねずみ、はえ、蚊、のみその他の衛生動物等により、周辺の生活環境を著しく損なわないようにすること。 特に飼養施設が住宅地に立地している場合にあっては、長時間にわたる、 又は深夜における鳴き声等による生活環境への影響が生じないよう、動 物を管理すること。
14 動物の逸走時に備え、必要に応じて捕獲体制の整備、個体識別の実施 等の措置を講じること。
15 展示業者及び貸出業者にあっては、野生由来の動物を業に供する場合 には、その生理、生態及び習性を踏まえ、飼養可能性を考慮して適切な 種を選択すること。また、その生理、生態及び習性を踏まえて、必要に 応じた馴化措置を講じること。
16 新たな動物の飼養施設への導入に当たっては、当該動物が健康である ことを目視又は導入に係る相手方等からの聴取りにより確認し、それま での間、必要に応じて他の動物と接触させないよう努めること。
17 飼養又は保管をする動物の疾病及び傷害の予防、寄生虫の寄生の予防 又は駆除等日常的な健康管理を行うこと。
18 疾病の予防等のために、必要に応じてワクチン接種を行うよう努める こと。
19 動物が疾病にかかり、又は傷害を負った場合には、速やかに必要な処 置を行うと共に、必要に応じて獣医師による診療を受けさせること。
20 ねずみ、はえ、蚊、のみその他の衛生動物により動物が健康被害を受 けないよう、その発生及び侵入の防止又は駆除を行うこと。
21 貸出業者及び展示業者にあっては、貸出し又は展示の用に供するため に動物を繁殖させる場合には、遺伝性疾患等の問題を生じさせるおそれのある動物、幼齢の動物、高齢の動物等を繁殖の用に供し、又は遺伝性 の疾患等の問題を生じさせるおそれのある組合せによって繁殖をさせな いこと。ただし、希少な動物の保護増殖を行う場合にあってはこの限り でない。
22 貸出業者及び展示業者にあっては、貸出し又は展示の用に供するため に動物を繁殖させる場合には、みだりに繁殖させることにより母体に過 度な負担がかかることを避け、飼養施設の構造及び規模、飼養保管に従 事する者の数等を踏まえて、その繁殖の回数を適切なものとし、必要に 応じ繁殖を制限するための措置を講じること。
23 輸送設備(動物の輸送に係る設備をいう。以下同じ。)は、確実に固 定する等により衝撃による転倒を防止すること。
24 輸送設備は、定期的な清掃及び消毒の実施により、清潔を保つこと。 25 輸送にあたっては、必要に応じて空調施設を備える等により、動物の 生理、生態等に適した温度、明るさ、換気、湿度等が確保されるよう努 めること。ただし、動物の健康及び安全を守るための特別な事情がある
場合は、この限りでない。
26 輸送にあたっては、動物の種類、数、発育状況及び健康状態に応じ、餌の種類を選択し、適切な量及び回数により給餌及び給水を行うこと。 ただし、動物の健康及び安全を守るための特別な事情がある場合は、こ の限りでない。
27 動物の疲労又は苦痛を軽減するために、輸送時間はできる限り短くす るとともに、輸送中は、必要に応じて休息又は運動のための時間を確保 すること。
28 輸送にあたっては、衛生管理、事故及び逸走の防止並びに周辺の生活 環境の保全に必要な措置を講じること
29 貸出業者及び展示業者にあっては、見物客等が動物に接触する場合に は、動物に過度なストレスがかかり、見物客等が危害を受け、又は動物 若しくは見物客等が人と動物の共通感染症にかかることのないよう、見 物客等に対して動物の接触方法について指導するとともに、動物に適度 な休息を与えること。
30 貸出業者及び展示業者にあっては、飼養又は保管する動物の健康を保 持するため、見物客等が動物にみだりに食物を与えることがないよう必 要な措置を講じるよう努めること。見物客等が動物に食物を与えること を認める場合には、認めた食物以外のものが与えられることがないよう 努めること。
31 第二種動物取扱業の廃止等により、飼養又は保管を継続することが困 難な動物が生じた場合には、動物が命あるものであることにかんがみ、 譲渡し等によって生存の機会を与えるよう努めること。
32 疾病の回復の見込みがない場合等やむを得ず動物を殺処分しなけれ ばならない場合は、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によるこ と。
33 毒へび等の有毒動物の飼養又は保管をする場合には、抗毒素血清等の 救急医薬品を備え、又は、医師による迅速な救急処置が行える体制を整 備すること。
34 動物の飼養又は保管をする場合にあっては、災害時における動物の健 康及び安全の確保並びに人の生命、身体又は財産に対する侵害の防止を 図るために、平時より、職員間の連絡体制及び動物の逸走時の捕獲体制 の整備、動物の避難方法の確立、餌の備蓄等の対策を講じること。
35 動物の譲受け、譲渡し、繁殖、死亡等の取り扱う動物の増減の状況に ついて記録した台帳を調整し、これを5年間保管すること。

これについては、細目7の2について、この項目は必要ない、という意見がありました(3)。
犬や猫などは、動物愛護団体のボランティア宅で、放し飼いにされていることもあり得る、という話です。
まあ、欧米などでは、犬は鎖に繋いだだけでも虐待とみなされることがありますから、そういう話も分かります。

また、31「第二種動物取扱業の廃止等により、飼養又は保管を継続することが困難な動物が生じた場合には、動物が命あるものであることにかんがみ、譲渡し等によって生存の機会を与えるよう努めること。」について、努力目標ではなく必須とすべきであること、32 「 疾病の回復の見込みがない場合等やむを得ず動物を殺処分しなければならない場合は、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によるこ と。」について、具体的に獣医師による麻酔薬注入安楽死などの例を示すべき、との意見がありました。(3)

次、特定動物について。

【 Ⅳ 特定動物飼養保管許可制度関係 】

○当該措置が次のいずれかに該当すること。

  • イ 譲渡先名又は譲渡先を探すための体制
  • ロ 殺処分(イの措置を行うことが困難な場合であって、自らの責任においてこれを行う場合に限る。)

殺処分については、どのような方法で、誰が行うかを事前に報告すべきであり、更にその方法が「動物の殺処分方法に関する指針」にそぐわない場合は認可を下すべきではない、との意見がありました(1)(2)。

次は、虐待について。

【 V 虐待を受けるおそれのある事態について 】

多数の動物の飼養又は保管が適正でないことに起因して動物が衰弱する等 の虐待を受けるおそれのある事態として以下の事態を規定する。
1 鳴き声がやまない、異常な鳴き声が続くなどの状態が継続し、不適正な飼 養状況が想定される事態
2 悪臭が継続する又はねずみ、はえその他の衛生動物が大量発生するなど不 衛生な飼養環境が想定される事態
3 給餌・給水が一定頻度で行われておらず、栄養不良等の個体が見られる事 態
4 爪が異常に伸びている、体表が著しく汚染されているなど適正な飼養が行 われていない状態が長期間続いている個体が見られる事態
5 繁殖制限措置が講じられず、かつ、譲渡等の飼養頭数の削減努力が行われ ないまま、繁殖により飼養頭数が増加している事態
上記の事態が把握され、飼養者が担当職員による改善指導に従わない、あるい は担当職員による現状確認等の状況把握を拒否する等により、当該事態の改善 が望めない場合。

これについては、冒頭の「多数の」を削るべき(3)、「日光や風雨をさえぎる場所がないなど、施設の不備によって衰弱にいたるおそれのある事態」「カビの生えたエサや藻の繁殖した飲み水が置かれているなど、不衛生な給餌給水が行なわれている事態」を加えるべき(1)、「見た目に明らかな傷病が治療されずに放置されている事態」「死体を処理せずに放置して飼養している事態」を加えるべき(2)、などの意見がありました。
また、動物虐待罪の要件をみたす場合にあっては、すみやかに警察との連携を図る旨を明記する (1)との意見もありました。私も全面的に賛成です。まったく同じ意見の重複になりますが、書いておきました。

さて、最後に、犬猫の引取りを拒否出来る場合について。

【 Ⅵ 犬猫の引取りを拒否できる場合について 】

第7条第4項の規定の趣旨に照らして引取りを求める相当の事由がない と認められる場合として以下の場合を規定する。

犬猫等販売業者から引取りを求められた場合(法定事項)

1 繰り返し引取りを求められた場合

2 子犬や子猫の引取りを求められた場合であって、繁殖制限措置を講じる 旨の指導に応じない場合

3 犬猫の高齢化・病気等の理由又は当該犬猫の飼養が困難であるとは認め られない理由により引取りを求められた場合

4 引取りを求めるに当たって、あらかじめ新たな飼い主を探す取組をして いない場合

5 その他法第7条第4項の規定の趣旨に照らして引取りを求める相当の 事由がないと認められる場合として都道府県等の条例、規則等に定める場 合

上記場合であっても生活環境の保全上の支障を防止するため引取りが必 要と判断される場合にあってはその限りでない。

これについては、沢山の意見がありました。
「当該犬猫の飼養が困難であるとは認められない理由」には具体例を例示すべき(3)、
「適正な方法によって安楽死を行なう開業獣医師を紹介できる場合」
「引取りを依頼する理由が明確でない場合」
「トレーニングの方法を知らないだけであるなど、飼育の継続に対して説得の余地があると思われる場合」を追加する、
「あらかじめ新たな飼い主を探す取組をしていない場合」を「あらかじめ新たな飼い主を探す取組を十分にしていない場合」に改める(1)、
「犬猫等販売業者から引取りを求められた場合」に限らず、一般国民からの引取り拒否規定としても適用すべき、
終生飼養困難を理由に引取りを必要と判断する場合、また、生活環境の保全上の支障を理由に引取りを必要と判断する場合、理由に応じた証拠書類の提出を義務づける、「生活環境の保全上の支障がない飼養放棄の場合」を規定に加え、「生活環境の保全上の支障」を具体的に定義すべき(2) 等等。

どれも至極もっともと思います。
私としては、これに加えて、先天的異常を理由にした引取りを拒否すべき、と思います。意見はこんな感じにしました。

———————————————————–
【 Ⅵ 犬猫の引取りを拒否できる場合について 】
———————————————————–
<該当箇所>
Ⅵ 犬猫の引取りを拒否できる場合について

<意見内容>
先天的異常による販売不可を理由にした引取りは拒否すべきである。

<理由>
昨今の純血ブームや、薄利多売のブリーダーのお陰で、先天的に異常があり販売が実質難しい個体が多く生まれている。業者はこういった個体を極限まで減らす努力をすべきであるが、これをゼロにすることは不可能である。
であれば、こういった個体には、業者が最後まで責任を持つべきである。
動物愛護の観点、及び、動物から利益を得ている者の責任として、先天的異常の個体は、業者が率先してこれを育てられる飼い主を探すべきである(その際に愛護団体の助言を得るのは適切であるが、愛護団体に始末を押し付けるべきではない)。
しかし、どうしてもそれが不可能な場合や、個体が弱く育つ見込みがない場合には、業者が自らの費用でもっとも苦痛のない安楽死を与えるべきであり、少なくとも行政にその始末を委ねるべきではない。

……これで終わりです!

全てを網羅しなくても、「あ、こういうところを変えたらいいんじゃないかな?」という点を一点指摘するだけでも良いと思いますので、まだ22時間ほどありますから、意見を送りましょう!

2 thoughts on “ウサギ視点のパブコメ送ってみました。まだの人は是非!

  1. 今晩は。
    こないだは親身にご回答いただいて本当どうもありがとうございました。
    日曜日に突然悪っかし3日横になりがんばってくれました。
    うさぎのおしっこで皮膚に毛がなくなり数ヶ月・・。
    毛がフサフサに生えてきてこれから元気になるね!って事のやさきさっき
    名前読んだら力一杯の力で動いてくれ死んでしまいました。
    色々教えてくださったので只々悲しいです。
    ご報告まで・・。私ごとですみませんそしてメッセージありがとうございました・・。

  2. こんにちは。突然のご報告、本当に言葉もありません。心よりお悔やみ申し上げます…。
    どうしてこういう難しい病気になるウサギさんが減らないのか、ずっと考えています。犬や猫が簡単という訳では決してありませんが、飼い主さんの落ち度ではないのに、普通の寿命をまっとうできないウサギさんが、他の動物と比べて多すぎると感じています。
    それが単に私の印象なのか、それとも本当にそうなのか、いつかきちんと調査して原因を究明できたら、とも。
    長丁場の看病で、皆様もお疲れと思います。ゆっくり休んで、あとは残ったウサギさんに十分愛情を注いであげて下さい。ウサギは、仲間が亡くなったことを理解しますので、もしかしたら、多少体調が不安定になるかもしれません。
    一応メールの方にも送りますね。

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