ウサギは、仔ウサギを買った方がなつくか?

これは難しい質問ですが、どちらかといえば、「ノー」です。

この問題を考えるには、「なつく」と「慣れる」は別物だ、ということを考えておく必要があります。
仔ウサギの頃から人間に触れさせ、人間が怖いものではない、と教え込む、つまり人間に「慣れさせる」ことは可能です。
しかし、自分から積極的に人間に寄って来て、可愛い仕草をみせてくれる、つまり「なついている」状態になるかどうかは、人間の教育の成果より、ウサギさんの個性によるところの方がずっと大きいのです。

実は、仔ウサギの頃は、ウサギは比較的皆人間にフレンドリーです。
それは、まだ何が怖くて、何が怖くないか、あまり分かっていないからです。
ところが、4〜6ヶ月を過ぎたあたりから、思春期にさしかかり、思考もウサギらしくなってきます。
そしてこの時期を過ぎた途端に、別に人間を怖がっているわけでもないのに、以前ほど人間のそばに寄ってこなくなった、という子は結構多いのです。

思春期を過ぎても、自分から人間に寄って来て挨拶をしてくれるような子は、性格が人間にフレンドリーですから、可愛がってやればどんどんなついていきます。
しかし、もともとあまり人間にフレンドリーでない性格の子は、一生懸命可愛がってやっても、ご飯のときだけ寄って来て、なかなか「なついて」くれません。特にウサギ初心者は、気のないウサギを振り向かせようとオヤツなどをやりすぎて、健康を害してしまうこともあります。

つまり、仔ウサギを買うのは、ある意味博打だということです。
そのほか、仔ウサギには難しい面も沢山あります。
こちらの記事もご参照下さい。

また、HRSのHouse Rabbit Handbookには、ウサギの脳が人間との複雑なコミュニケーションを学べるようになるのは、生後1年以降だと記されていることも紹介しておきます。
実際、大人になってからも、ウサギは1年、2年と共に過ごすうちに、どんどん新しい面を見せてくれます。
ウサギはもともと警戒心が強いので、そう簡単には飼い主に全てを見せてくれないのです。
(もちろん、そうでない子もたまに居ますが)
いわゆる「人間があまり好きではない」子ですら、5年飼ったらなついた、という例もあります。
飼い始めて、数ヶ月で人間に全面の信頼を預けてくれる犬のようなわけにはいかないかもしれませんが、毎年、ウサギと少しずつ仲良くなっていき、常に新しい発見がある、というのも、ウサギの魅力のひとつではないでしょうか。

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