昨日、HRSの会員さんで、大学のanthropology(人類学、人間学)のクラスをとった、という人が訪ねてきました。
彼女は、アメリカ、オーストラリア、日本でのイエウサギ(ペットウサギ)をとりまく環境、人々とウサギの関わり方などを調べてレポートしようとしたのですが、日本の資料が英語ではどうしても入手できず、結局その時は提出を諦めて別の課題を選んだ、とのことでした。
それでもこのテーマを諦めきれず、ウサギに詳しい日本人を一年近くも探していた、とのこと。
フタをあけてみれば、私達は同じHRSの会員の上、住んでいる場所も歩いて数分、という、なんとも苦笑するしかないような結果でした。
彼女が日本のウサギ文化に興味をもったきっかけは、写真集も出ているウサギのウーロン君のことを知ったこと、日本にはウサギカフェなるものがあること、日本からのお土産で、ウサギをモチーフにした可愛い小物がたくさんあること、だったそうです。
これだけウサギフレンドリー?な国ならば、さぞかし、と調査を始めたとたん、壁に遭遇。
ウサギに関する資料で、英語のものがまったくない。
ようやく探し出したいくつかの資料は、英語版Timesのアマミノクロウサギに関する資料で、カイウサギに関する情報は皆無。
ウサギに限らず、なるほど、こういうところで日本は本当に損をしているのだな、と実感しました。
(むしろ、英語圏の国が得をしている、と言うべきかもしれませんが)
折角外国の人に興味をもってもらっても、国際共通語で資料が手に入らないのですから……。
2時間ほど喋って、日本での飼いウサギの浸透率や、ウサギレスキュー団体の有無、日本のウサギ文化の歴史など、簡単にお話ししました。
日本にはウサギ専門の病院もある、という話もしましたし、ウサギのマッサージの本も見せました。
一方で、日本にはHRSのようなウサギのための組織的なレスキュー団体は存在しないこと(勿論個人でシェルターをされている方は沢山いますが)もお話しましたが、医療やウサギブリーダーの活動の進み方に対し、そういった団体が存在しないことが不思議だと感じられたようでした。
もっとも、それは日本にはイースターの習慣がない(したがって、大量のウサギが準備もないまま飼育され、遺棄される機会がない)ため、そういった団体の必要性があまりこれまで感じられなかった、ということなのかもしれませんが。
個人的に面白かったのは、オーストラリアではウサギは飼ってはいけないことになっている、という話です。
オーストラリアはあそこにしか生息しない固有の動物が沢山いますから、外部から簡単に動物を輸入するわけにはいかないのですね。
それでも、ウサギレスキュー団体があるというから驚きです。
彼女がレポートを完成させたら、読ませてもらうのが楽しみです。
そういえば、私もWHRSのニュースレターの次の号で原稿を頼まれていたのを忘れていました(汗)
ウサギをつれて渡米するために必要な手順、英語版をこれから書かねばなりません。
うわ、仕事もたまってるのに、、、やばい!!!