(このエントリーは、アメリカのHouse Rabbit Societyから管理人が学んだことをもとにしています)
うさぎの食欲減退は、深刻な体調不良のサインです。
胃腸がうっ滞を起こしているかもしれませんし、毛が胃袋にたまって毛球症になりかけているかもしれません。歯が伸びすぎて、痛くて食べられないのかも知れません。
あるいは、体の内部に疾患があるなどの可能性も考えられます。
食欲減退というレベルではなく、ペレットや牧草などを全く食べなくなってしまったときには、もはや一刻の猶予もなりません。すぐに獣医に連れていき、適切な処方をしてもらう必要があります。
しかし、ウサギと楽しく暮らしていくためには、そうなる前に異変に気づくことが重要なキーポイントになります。早めの処置で、もしかしたら回復してくれるかも知れません(そうは言っても、いきなり食べなくなる子も多いのですが……)。
いつもより食いつきが悪いときなどは、以下の情報を参考にしてみて下さい。
1)ミント、もしくはシアントロ(日本では香菜、コリアンダー、パクチー、シャンツァイなどの名で売られていることもあります)を与えてみる
2)ニンジンは控える
3)暑さばてを疑ってみる
4)牧草や野菜などを、好きなものだけ選んで食べている場合
注:食欲減退が1週間以上続く、というような場合は、やはりウサギに詳しい獣医に連れて行って下さい。
原因を理解する必要があります。いつ全く食べなくなってもおかしくない状態です。
(このエントリーは、アメリカのHouse Rabbit Societyから管理人が学んだことをもとにしています)
うさぎの食欲減退は、深刻な体調不良のサインです。
胃腸がうっ滞を起こしているかもしれませんし、毛が胃袋にたまって毛球症になりかけているかもしれません。歯が伸びすぎて、痛くて食べられないのかも知れません。
あるいは、体の内部に疾患があるなどの可能性も考えられます。
食欲減退というレベルではなく、ペレットや牧草などを全く食べなくなってしまったときには、もはや一刻の猶予もなりません。すぐに獣医に連れていき、適切な処方をしてもらう必要があります。
しかし、ウサギと楽しく暮らしていくためには、そうなる前に異変に気づくことが重要なキーポイントになります。早めの処置で、もしかしたら回復してくれるかも知れません(そうは言っても、いきなり食べなくなる子も多いのですが……)。
いつもより食いつきが悪いときなどは、以下の情報を参考にしてみて下さい。
1)ミント、もしくはシアントロ(日本では香菜、コリアンダー、パクチー、シャンツァイなどの名で売られていることもあります)を与えてみる
2)ニンジンは控える
3)暑さばてを疑ってみる
4)牧草や野菜などを、好きなものだけ選んで食べている場合
1)ミント、もしくはシアントロ(日本では香菜、コリアンダー、パクチー、シャンツァイなどの名で売られていることもあります)を与えてみる
ミントは、人間の胃にも良いそうですが、ウサギにもよいとのこと。
また味蕾を刺激し、食欲を誘うとのことです。
シアントロにも同様の効果があるが、一番はミントとのこと。
(そういえば、うちのウサギ達も、シアントロは目の色を変えて食べます……)
2)ニンジンは控える
まったく食べなくなってしまったときは、ニンジンでもなんでもとにかく食べてくれるものは食べさせる必要があるのですが、そこまでではない、という場合には、ニンジンは糖分が多すぎてよくありません。胃腸の細菌のバランスを壊す可能性があります。
もともと、ウサギは葉っぱを食べる生き物です。根っこや実は、胃腸の具合がよくないときには控えた方がよいです。
3)暑さばてを疑ってみる
こちらの記事を参考にして下さい。
4)牧草や野菜などを、好きなものだけ選んで食べている場合
これは、歯など口の中にトラブルが起き始めているときに見られる行動とのことです。
歯が伸びすぎて頬にささるようになると、まずよく噛まなければならない固い牧草が食べられなくなります。
それを過ぎると、野菜も柔らかいものしか食べなくなります。
更に悪化すると、ついにペレットを食べなくなります。
ペレットは固いので、食べにくいように思われますが、実際にはひと噛みすれば粉々になり、ウサギが飲込める大きさになります。
従って、ウサギが歯のトラブルを抱えている場合、ペレットは最後まで食べようとします。
ペレットを食べなくなるレベルまで来たら、相当悪化していると考えて下さい。
牧草や野菜などを選り好みするようになったら、要注意、ということです。
(ペレットの中には、繊維が多いため歯をすり減らすのに良い、と誤解させるパッケージのものもありますが、このような理由で、ペレットではどんなに繊維が多くとも歯はすり減りません。必ず牧草を与えて下さい。)
歯のトラブルの場合、口をもごもごさせたり、進行するとよだれが多くなって口がよだれで濡れたり、顔を頻繁に洗うため腕がよだれで濡れたりするとのことです。
いずれの場合も、獣医に相談して下さい。
なお、何日も症状が改善しない場合は、やはり獣医にかかることをお勧めします。
ところで、ここから先はHRS関係者から教わったことではないのですが……
(従って以下の情報について、HRSに問い合わせなど絶対に送らないで下さい)
うちのウサギ達の食欲がないときに、一番効果的なのは、実は整体だったりします。
整体といっても、ウサギの骨をバキバキならすものではありません。
手をあてて気を通すだけです。
ウサギに関しては、マッサージの本も出ていますし、テリントンタッチという技法も確立されてますし、実は意外に東洋医学の応用ができるのではないかと個人的に思っています。
犬や猫のように、具合が悪くなったら何日もこらえてくれない生き物だからこそ、経験のあるウサギオーナーさんなら、普段から病状が酷くなる前に手を打ち、ウサギ本人の回復力で乗り越えさせる習慣ができています。
これこそ、東洋医学のもっとも得意とする分野です。
私達は、実は野口晴哉さんが始めた整体(もちろん人間用)の会員なのですが、面白いことに、この人間用の整体がウサギにもよく効くのです。
たとえば、人間が食べ過ぎたり、胃腸の動きが悪いとき、かなりの割合で背骨の横指三本脇にずれたところ(三側といいます)が張っています。張っている、というのは、腫れていて押しても指がすっと沈まない感じです。
人間の場合、ここを指圧したり、手をあてて手から息を吐くつもりになる(つもりでかまいません)と、段々その腫れた感じがなくなっていき、それと同時に胃が張ったりもたれた感じが収まってきます。私達はこれのお陰で、胃腸薬など使ったことがありません。
さて、ウサギにも三側はあるのか、という話ですが、残念ながら野口さんは人間についての記述しか残しておられませんので、本当のところは分かりません。
が、私達がいままで世話したウサギについていえば、三側と呼んでいいかどうかはわかりませんが、背骨の両脇の筋肉のようなところの張りが食欲に関係しているのはほぼ確かです。
言葉で書くのは難しいのですが、筋肉が緊張して固くなっているのと、体の不調のために硬直して張っているのとは、指で感じる堅さが違うのです。前者は背中だけでなく他のところも緊張していますが、後者は疲れてぐったりしているのに、背中の両脇だけがゴリゴリに固い、といった感じです。特に、肩甲骨のあたりが緊張して力が抜けなくなっています。
さて、相手はウサギですから、これを人間にやるように、ぐいぐいゴリゴリ揉みほぐしたりするのはダメです。そのかわりに、その固いところに指を三本ならべて置き、指の先からゆっくり深呼吸するつもりで息を吐きます(これを愉気といいます)。うちのウサギ達は既に慣れているので、そうやって愉気を始めると、自分から愉気して欲しいところを手に押し付けてきますが、そうでない場合は、ウサギがいやがらない程度にじっと手を置くだけでも多少の効果がみられることがあります。
このカテゴリーのエントリでは、ウサギがペレットを食べなくなったら絶対に様子見をせず、獣医につれていけ、と再三繰り返しています。
が、白状すると、私達自身は、食事を朝晩にわけて様子を見ていることもあり、こうなった段階でもあと3時間だけは愉気でなんとかならないか、粘っています。
何も食べなくなって24時間が過ぎると致命的ですが、12時間に一度様子を見ているので、もし全く食べなくなっても最悪でも12時間前の疾患だということが分かっているからです。
うまくそれでお腹が動いてくると、ウサギは腹痛を感じるのか、今度はイライラして絨毯を掘ったり、トイレに飛び込んでふんをしようと頑張ったりします。
二、三回それを繰り返すと、少しずつ牧草を食べ始め、水を飲み、それからものすごくいびつなふんが出てきます。そうやって最初の栓が出れば、あとはどんどん回復する、というパターンがほとんどです。
これまでに、我が家のウサギが食欲減退を起こしたことは何度もありますが、3時間粘って愉気した結果、回復せずに病院に担ぎ込んだのは1回だけです。
(このときは、気づいたのが朝で、どうもその前の夜からほとんど水も飲まず、草も食べていなかったようです。このため、すっかり腸の内容物が固くなってしまったのです。結局、特に薬を飲ませることもなく、皮下注射で大量の水分を注入しただけで回復しました。もしかしたら、前の晩の夜遅くに不調に気づいていたら、愉気だけでなんとかなったのかも知れません。)
まだ完全に食べなくなったわけではないし、夜中で医者にもすぐにつれていけない、という方は、試してみてはいかがでしょうか。少なくとも、害はありませんから……。
(ちなみに、所謂「気を通す」訓練は、ウサギよりもまず自分を相手に練習するのが一番です。お腹が痛いときに、背中の背骨から指三本離れたところを触ってみて、冷たかったり、重い感じがしたら、そこに気を通します。
すると、一気に腹痛がきて、一気にお腹が下って、結構簡単に治ります。
普段からあまり薬にたよらず、お腹が痛くなっても、頭が痛くなっても自分の力で直している人だったら、全く問題なくやれると思います。)
10/23追記:
「チーママの庭とウサギたち」のチーママ様から、「兎鳥庵 日記」のちゅんちき様経由で、以上の整体の件についてきち動物病院の先生にお尋ねしてくださったとご連絡がありました。
基本的には対処として合っている、とのことです。
胃腸のツボ、として日本では既によく知られているようですね。
濡れタオルをレンジで暖めてビニール袋に入れたもので暖めながらやるとより効果がある、ともご助言頂きました。
(そういえば、うちのルーファスが食べなくなったときに、仔牛が上でご紹介頂いたのと同じ方法でお腹を暖めてやったら回復した、と言っておりました……(汗)すっかり忘れていた。仔牛ごめん。。)
こちらのエントリのコメント欄に、チーママ様から詳細をご記入頂きました。
是非ご覧下さい。
この場をお借りして、チーママ様、ちゅんちき様ときち動物病院の吉本先生にお礼申し上げます。
1)ミント、もしくはシアントロ(日本では香菜、コリアンダー、パクチー、シャンツァイなどの名で売られていることもあります)を与えてみる
ミントは、人間の胃にも良いそうですが、ウサギにもよいとのこと。
また味蕾を刺激し、食欲を誘うとのことです。
シアントロにも同様の効果があるが、一番はミントとのこと。
(そういえば、うちのウサギ達も、シアントロは目の色を変えて食べます……)
2)ニンジンは控える
まったく食べなくなってしまったときは、ニンジンでもなんでもとにかく食べてくれるものは食べさせる必要があるのですが、そこまでではない、という場合には、ニンジンは糖分が多すぎてよくありません。胃腸の細菌のバランスを壊す可能性があります。
もともと、ウサギは葉っぱを食べる生き物です。根っこや実は、胃腸の具合がよくないときには控えた方がよいです。
3)暑さばてを疑ってみる
こちらの記事を参考にして下さい。
4)牧草や野菜などを、好きなものだけ選んで食べている場合
これは、歯など口の中にトラブルが起き始めているときに見られる行動とのことです。
歯が伸びすぎて頬にささるようになると、まずよく噛まなければならない固い牧草が食べられなくなります。
それを過ぎると、野菜も柔らかいものしか食べなくなります。
更に悪化すると、ついにペレットを食べなくなります。
ペレットは固いので、食べにくいように思われますが、実際にはひと噛みすれば粉々になり、ウサギが飲込める大きさになります。
従って、ウサギが歯のトラブルを抱えている場合、ペレットは最後まで食べようとします。
ペレットを食べなくなるレベルまで来たら、相当悪化していると考えて下さい。
牧草や野菜などを選り好みするようになったら、要注意、ということです。
(ペレットの中には、繊維が多いため歯をすり減らすのに良い、と誤解させるパッケージのものもありますが、このような理由で、ペレットではどんなに繊維が多くとも歯はすり減りません。必ず牧草を与えて下さい。)
歯のトラブルの場合、口をもごもごさせたり、進行するとよだれが多くなって口がよだれで濡れたり、顔を頻繁に洗うため腕がよだれで濡れたりするとのことです。
いずれの場合も、獣医に相談して下さい。
なお、何日も症状が改善しない場合は、やはり獣医にかかることをお勧めします。
ところで、ここから先はHRS関係者から教わったことではないのですが……
(従って以下の情報について、HRSに問い合わせなど絶対に送らないで下さい)
うちのウサギ達の食欲がないときに、一番効果的なのは、実は整体だったりします。
整体といっても、ウサギの骨をバキバキならすものではありません。
手をあてて気を通すだけです。
ウサギに関しては、マッサージの本も出ていますし、テリントンタッチという技法も確立されてますし、実は意外に東洋医学の応用ができるのではないかと個人的に思っています。
犬や猫のように、具合が悪くなったら何日もこらえてくれない生き物だからこそ、経験のあるウサギオーナーさんなら、普段から病状が酷くなる前に手を打ち、ウサギ本人の回復力で乗り越えさせる習慣ができています。
これこそ、東洋医学のもっとも得意とする分野です。
私達は、実は野口晴哉さんが始めた整体(もちろん人間用)の会員なのですが、面白いことに、この人間用の整体がウサギにもよく効くのです。
たとえば、人間が食べ過ぎたり、胃腸の動きが悪いとき、かなりの割合で背骨の横指三本脇にずれたところ(三側といいます)が張っています。張っている、というのは、腫れていて押しても指がすっと沈まない感じです。
人間の場合、ここを指圧したり、手をあてて手から息を吐くつもりになる(つもりでかまいません)と、段々その腫れた感じがなくなっていき、それと同時に胃が張ったりもたれた感じが収まってきます。私達はこれのお陰で、胃腸薬など使ったことがありません。
さて、ウサギにも三側はあるのか、という話ですが、残念ながら野口さんは人間についての記述しか残しておられませんので、本当のところは分かりません。
が、私達がいままで世話したウサギについていえば、三側と呼んでいいかどうかはわかりませんが、背骨の両脇の筋肉のようなところの張りが食欲に関係しているのはほぼ確かです。
言葉で書くのは難しいのですが、筋肉が緊張して固くなっているのと、体の不調のために硬直して張っているのとは、指で感じる堅さが違うのです。前者は背中だけでなく他のところも緊張していますが、後者は疲れてぐったりしているのに、背中の両脇だけがゴリゴリに固い、といった感じです。特に、肩甲骨のあたりが緊張して力が抜けなくなっています。
さて、相手はウサギですから、これを人間にやるように、ぐいぐいゴリゴリ揉みほぐしたりするのはダメです。そのかわりに、その固いところに指を三本ならべて置き、指の先からゆっくり深呼吸するつもりで息を吐きます(これを愉気といいます)。うちのウサギ達は既に慣れているので、そうやって愉気を始めると、自分から愉気して欲しいところを手に押し付けてきますが、そうでない場合は、ウサギがいやがらない程度にじっと手を置くだけでも多少の効果がみられることがあります。
このカテゴリーのエントリでは、ウサギがペレットを食べなくなったら絶対に様子見をせず、獣医につれていけ、と再三繰り返しています。
が、白状すると、私達自身は、食事を朝晩にわけて様子を見ていることもあり、こうなった段階でもあと3時間だけは愉気でなんとかならないか、粘っています。
何も食べなくなって24時間が過ぎると致命的ですが、12時間に一度様子を見ているので、もし全く食べなくなっても最悪でも12時間前の疾患だということが分かっているからです。
うまくそれでお腹が動いてくると、ウサギは腹痛を感じるのか、今度はイライラして絨毯を掘ったり、トイレに飛び込んでふんをしようと頑張ったりします。
二、三回それを繰り返すと、少しずつ牧草を食べ始め、水を飲み、それからものすごくいびつなふんが出てきます。そうやって最初の栓が出れば、あとはどんどん回復する、というパターンがほとんどです。
これまでに、我が家のウサギが食欲減退を起こしたことは何度もありますが、3時間粘って愉気した結果、回復せずに病院に担ぎ込んだのは1回だけです。
(このときは、気づいたのが朝で、どうもその前の夜からほとんど水も飲まず、草も食べていなかったようです。このため、すっかり腸の内容物が固くなってしまったのです。結局、特に薬を飲ませることもなく、皮下注射で大量の水分を注入しただけで回復しました。もしかしたら、前の晩の夜遅くに不調に気づいていたら、愉気だけでなんとかなったのかも知れません。)
まだ完全に食べなくなったわけではないし、夜中で医者にもすぐにつれていけない、という方は、試してみてはいかがでしょうか。少なくとも、害はありませんから……。
(ちなみに、所謂「気を通す」訓練は、ウサギよりもまず自分を相手に練習するのが一番です。
普段からあまり薬にたよらず、お腹が痛くなっても、頭が痛くなっても自分の力で直している人だったら、全く問題なくやれると思います。)
10/23追記:
「チーママの庭とウサギたち」のチーママ様から、「兎鳥庵 日記」のちゅんちき様経由で、以上の整体の件についてきち動物病院の先生にお尋ねしてくださったとご連絡がありました。
基本的には対処として合っている、とのことです。
胃腸のツボ、として日本では既によく知られているようですね。
濡れタオルをレンジで暖めてビニール袋に入れたもので暖めながらやるとより効果がある、ともご助言頂きました。
(そういえば、うちのルーファスが食べなくなったときに、仔牛が上でご紹介頂いたのと同じ方法でお腹を暖めてやったら回復した、と言っておりました……(汗)すっかり忘れていた。仔牛ごめん。。)
こちらのエントリのコメント欄に、チーママ様から詳細をご記入頂きました。
是非ご覧下さい。
この場をお借りして、チーママ様、ちゅんちき様ときち動物病院の吉本先生にお礼申し上げます。