普通のペットショップで売っているウサギは虚弱体質の傾向があるか?

これは、かなり高い確率で、「イエス」です。

2014/2/20追記:この10年で、状況は多少改善されているかも知れません。特に最近は、ミニウサギでもネザーやライオンと掛け合わせた、小さめのウサギを扱っているケースが多いため、一ヶ月よりもう少し育ってからお店に出していることもあるようです。

一般のペットショップに並んでいる可愛い仔ウサギ(大抵の場合ミニウサギ)は、大体生後4週間目くらいです。
もし誕生日をきいて「分からない」と言われたら、まずそんなものだと思います。

参考までに、生後27日目の仔ウサギはこんな感じです。

(このビデオの仔ウサギ達は、うちのえせるが生んだ子ですので、ミニウサギとドワーフのミックスです。背後でくだらない会話していますので音声OFFにしてお楽しみ下さい……)

もしショップにこのくらいの大きさの子が並んでいたら、その子達が仕入れられたのはその一週間前、さらに、ブリーダーが問屋に引き渡すのはそのまた一週間前、ということになります。
すると、仔ウサギ達が母ウサギと一緒にいられるのは、生後たったの2週間余りということになります。
実は、仔ウサギは、生後二週間少しで、大人のペレットも少しずつ食べられるようになります。
そこで、ショップでなるべく可愛い子供のうちに店頭に並べるために、この2週間というギリギリのラインで親から離してしまうのです。

しかし、ウサギは本来、生後8週間までは母乳も飲みます。
また、それ以上に大切なのは、母乳以外のものを口に出来るようになる2週間目から、母親の盲腸糞を食べて、腸内に必要な細菌を受け継ぐことです。
2週間で母親から離されてしまうと、この細菌を十分に受け継ぐことができず、その結果腸がとても弱い子になります。

現実に、こうして早くに親元から離されたウサギの3割〜5割近い数が、実はショップで店頭に並ぶ前に死んでいるのをご存知でしょうか?
生き残った子は、そういった子達よりは強いかもしれませんが、いつ死んでもおかしくない子がたまたま1ヶ月を生き延びただけかもしれないのです。
そして、なんとか大人になるまで生き延びても、基本的に腸が弱いことに変わりはないので、胃腸うっ滞などのトラブルを起こしやすくなります。
(勿論例外はあります……たまたま、成長が早くて、早くから盲腸糞を食べられた子は、大丈夫かもしれません。)

このことを知っている自家繁殖のウサギ専門店は、仔ウサギを最低でも1ヶ月は母親ウサギに育てさせます。
本来なら、2ヶ月はしっかり母親に育てさせるべきなのです。
最近は、ウサギ専門店なら、きちんと2ヶ月母ウサギに育てさせたウサギを扱っているかもしれません(5年前はほとんど皆無でしたが……)。
どうしても仔ウサギが欲しいなら、こういった店で選ぶことをお勧めします。
こちらの記事もご参照下さい。

このエントリーは、ウサギを飼うのが初めての方を対象に書いていますので、色々難しい点を挙げました。
しかし、出会いは一期一会、どうしてもお迎えしたい、ということはあると思います。その際は、こちらの記事も参考にしながら、とにかく下痢させないようにして下さい。

ペットショップで、すでに結構大きくなっている子であれば、少なくとも腫れ物に触るような扱いはしなくても大丈夫だと思います。

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