かわいいくてふわふわのウサギ。見ているだけで癒されますが、そのうち、うちにこんな子がきてくれて、毎日モフモフできたらな〜、なんて思ったりしますよね(^^)。
ウサギはとても表情豊かな動物ですが、残念ながら、一般の方のウサギのイメージと、ウサギの実際には、結構隔たりがあります。
かわいい、ふわふわ、のつもりで家にお迎えしたのに……いうケースがとても多いのも、ウサギの特徴です。
というわけで、いざ飼い始めたら「こんなはずじゃなかった」というトラブルや、里子に出されてしまうウサギさんを少しでも減らす事ができないか、と、こんなチェックリストを作ってみました。
これからウサギを飼ってみようと思う方、是非一度目を通してみて下さい。
○、×、△で評価しています。理由は、各項目をクリックして下さい。
(一般論なので、勿論例外のウサギさんもいます)
ウサギ理解度チェック!
※文中「ウサギ初心者」という言葉が結構出てきますが、ウサギを飼った事がない人、の意味です。(何見下してるの、とか思わないで下さいね!私もその一人でしたし、まだまだ勉強中の身ですので。)
- ウサギは、ウサギ初心者にも比較的簡単に飼える ……… ×
- ウサギは小さいし、ワクチンもないので、犬猫よりお金がかからない ……… ×
- ウサギは、仔ウサギを買った方がなつく ……… ×
- 普通のペットショップで売っている仔ウサギの大半は、虚弱体質の傾向がある ……… ○
- ウサギがいると、簡単には旅行に行けなくなる ……… ○
- ウサギは、力も弱そうなので子供のペットに適している ……… ×
- ウサギは、家の外で飼っても、家の中で飼ってもなつく ……… ×
- ウサギは、臭わない ……… △
- ウサギは、沢山毛が抜ける ……… ○
- ウサギは、人間を噛まない ……… ×
- ウサギに、人間を噛まない躾をすることはできる ……… ○
- ウサギに、もの(コードや家具など)をかまない躾をすることはできる ……… ×
- ウサギに、おしっこをトイレでする躾をすることはできる ……… ○
- ウサギに、ふんをトイレでする躾をすることはできる ……… ×
- ウサギを、名前を呼べば来るように躾けることができる ……… ×
- ウサギの寿命は、約10年 ……… ○
- ウサギは、台所の野菜くずで育てられる ……… ×
- 仔ウサギには、アルファルファペレット(子ウサギ用ペレット)を与えなくてはならない ……… ×
- ウサギは、だっこされることがあまり好きではない ……… ○
- ウサギは、落としただけで骨折することがある ……… ○
- ウサギは、自分の筋力で骨折することがある ……… ○
- ウサギは、24時間何も食べないと死ぬ ……… ○
- ウサギを、正しく診療できる獣医さんは少ない ……… ○
- ウサギを飼うのに、アレルギーが問題になることがある ……… ○
- ウサギは、去勢/避妊されていれば、複数同じケージで飼うことが出来る ……… △
- ウサギは、犬猫と違って家の外を歩き回らないので、避妊手術は必要ない ……… ×
- ウサギは、飼い主が十分に気を付けてやれば寿命を全うできる ……… △
いかがでしょうか。
思っていた通りでしたか?
それとも、「意外!」と思う事も沢山あったでしょうか?
ウサギ初心者がウサギを入手するのにベストな方法
以上のチェックリストの内容をふまえ、ウサギ初心者がもっとも負担少なく、かつ楽しくウサギとの生活を楽しめるようにするためには、以下の方法がベストと考えます。
ウサギに詳しく、かつアフターケアの充実しているウサギ専門店もしくは個人シェルター、里親募集サイトなどから、トイレの躾ができていて、噛み癖がなく、かつ人間にフレンドリーな大人のウサギを入手する。去勢、避妊されていれば、なお良し。
可愛い子ウサギには抗い難い魅力がありますが、はっきりいって、
仔ウサギはウサギ初心者が生半可な覚悟で飼える生き物ではありません。
何かあれば、仕事を連チャンで休み、夜中も介護し、側に寝て、つききりで看病する、くらいの覚悟と、生活と資金の余裕がなければ、あっという間に死にます。
本来まだ親兄弟と共に育つはずの仔ウサギを、一匹だけ引き離して人間しか居ない家に置く、ということは、人間でいえば3歳未満の赤子を引き取ってくるようなものです。
また、ウサギにも思春期があり、この時期どうウサギと付き合うかも、初心者にとっては難しいことだらけです。
その上、思春期を抜けて大人になったとき、人間にフレンドリーな子になるか、警戒心が強くて寄ってもこなくなるかは、仔ウサギのうちには簡単には分からないのです。
ウサギに慣れれば、そういった子の世話も出来るようになるかもしれません。
ですが、もしこれが最初のウサギなら……
まずは、多少のことがあっても耐える体力のあり、人間にもなついてくれる大人ウサギから始めてみませんか?
里親募集掲示板やシェルターを探せば、上の条件を満たす子が必ずいます。
ペットショップの店員は、何かあったからといって電話やメールをしても相談には乗ってくれません。
アフターサービスのしっかりしたウサギ専門店さんなら、相談に乗ってくれると思いますので、大人のウサギを扱っているなら候補になると思いますが……。
実は、私達も、最初の仔ウサギをたった3日で、無知のために亡くしました。
あのちびえせるが私達ではなく、ウサギに慣れた飼い主の家に引き取られていたら……
今も、元気に生きていたかもしれない、と思うのです。
参考になる本、サイトなど
とにかく、初心者がウサギを飼い始めるのに難しいところは、飼い主が一番ウサギについての知識が浅い最初の2週間以内に、トラブルが起こる確率が非常に高い、ということです。
ですので、実際にウサギを見に行く前に、ある程度の勉強をしておくことが決定的に重要になります。
- 大野瑞絵著「ザ・ウサギ」(誠文堂新光社)2004年に出版された本ですが、今でもこれ一冊で必要なことは全て網羅されている、という良書です。薄い写真ばかりの飼育書に逃げずに、この本を隅々まで読めば、大体のことは分かると思います。
- 「あなたがウサギにできること」アレス動物病院の先生が管理されているホームページです。とくに、「診療可能動物病院」のリストは、ウサギを診てもらえる病院を探す手始めになると思います(一般の方の書き込みですので、詳細は必ずご自分で各病院に問い合わせて下さい。良いコメントしか掲載されない、という話もあるようです。獣医さんが管理されている以上、そうであっても無理からぬことですが。)
- 「愛するうさぎのために~うさぎさんを飼う前に知っておきたいこと~」ウチのホームページより、よほど端的に、要点がまとめてあります……。
なお、上のリンクに、ウサギ販売店などが管理するホームページは敢えて入れませんでした。
残念ながら、ウサギ販売店、ウサギ用品販売店が提供するウサギの情報ページは、完全に商売と無関係ではありません。必ずしも必要のないものが「おすすめ」と助言されていたりします。
なお、手前味噌ですが、この”Garden of Ethel”は、日本語ではおそらく唯一アメリカのHouse Rabbit Society方式を紹介しているブログだと思います。
日本の飼育環境にはそぐわない点もあるかもしれませんが、私自身、やはり何のかんの言ってもHRSはウサギというペットに対する理解が進んでいるな、という印象を受けましたので、よろしければ参考にしてみて下さい。
幸いなことに、今はweb上でも、実際にウサギを飼っている人の生の体験が上がっています。
それら全てが正しくはないかもしれませんが(このブログを含め。間違いは書かぬよう努力していますが、専門家ではないので、不適切な記述もあるかも知れません)、沢山目を通せば、どういった事が本当に正しいのか、大体の見当はつくと思います。
これらの前知識なしには、ウサギに詳しい病院ひとつ探すのでも苦労します。
まずは、ウサギについて勉強して下さい!
それから、可愛いウサギ探しの旅に出た方が、きっとずっと良い出会いが待っていると思います。
ピンバック: 普通のペットショップで売っているウサギは虚弱体質の傾向があるか? | The Garden of Ethel
本当です。ウサギは中途半端な気持ちでは飼えません。ましてや独り暮らしのひとは絶対飼ってはいけません。食事、温度管理、衛生面、どれをとっても注意が必要です。泣かないからいいというのは人間のエゴです。泣かないからこそなん十倍、なん百倍の優しさを持って接しなければだめです。まず飼おうと思わないで下さい、病気になっても診れる自分の家の近くに病院はないと思ったほうがいいと思います。あるのは基本、犬猫病院です。ウサギは保健もありません。血液検査1回で2万円位するときあります。犬などと違って入院も対応してくれるとこはほとんどないと思います。飼うのが簡単(ウサギに限らず)は嘘です。そのような事をいう店員、文言をみたらまず辞めたほうがいい。可哀想なウサチャンをこれ以上増やさないで下さい。話は違うかも知れませんがペットショップが早くなくなればいいと思います。動物には自由に生きる権利があります。
おっしゃるとおり、ウサギはよく言われるほど簡単には飼えない動物だと思います。私も、あまりの難しさに「いっそウサギは飼わない方がいいのか?」と思ったこともありました。
また、日本のペットショップの動物販売システム(とくに動物の競り)に関しては私も反対の立場です。ペット業界の方には申し訳ありませんが、もはや国際的にも時代に即さないことを受け入れて、競りはやめるべきだと思っています。
一人暮らしでは動物を飼えないか、という問題も大変難しい問題ですね。友人にも「一人だから、何かあったときのことを考えると動物は飼えない」と自粛している人もいます。ただ、一人暮らしで動物を飼っているからこそ、周囲の方々と関係を密にして連絡を取り合っている方々を見ると、「一人だから」ダメなのではなくて、自分とペットだけの関係に閉じこもってしまうのが危険だということなのかな、と思うようになりました。
もし自分に子供がいたら、一人だけでは絶対に育てられない。周囲の協力も必要だし、理解も必要。それと同じことが、動物を家に迎えるときにも言える、ということなのじゃないかな、と思っています。私もウサギと関わる前は甘く見ていましたが、本当に「一人じゃ無理!」と思うことは沢山あるんですよね。そういうとき、友人、家族、ウサ飼い仲間、信頼のおける獣医師の先生、といった方々に助けてもらえるかどうかで、負担度が全然違います。
子供一人迎え入れるのに、人目惚れしたから、といってその場で連れて帰る人はいないと思います。きっと沢山下調べをして、自分の周囲の人にも理解してもらえるよう努力すると思います。
同じ配慮を、動物を家に迎えるときにもしてもらえたらな、というのが、この記事の趣旨です。
うさぎ飼おうかと思っていましたが、ここの文章を読んで辞めようと思いました????