以前の記事はこちら:
今回のもくじ
- 胸腺腫の経過
- 注射や採血のときのアルコールに注意、使いすぎは下痢をするかも
- いびきは歯のせいでした
- 現在のトリートメント
胸腺腫の経過
去年の春、偶然プチに胸腺腫がみつかってから1年が経過しました。あれから数ヶ月に一度のペースでCT撮影をしてきましたが、この春の検診後、進行が早くない、ということで、定期検診はひとまず終了、ということになりました。
今年の2月に、1年ぶりにプチが換毛しました。去年はもう、換毛する元気もなかったのだと改めて気づきました。
換毛をうまく経過したら、多少体に力が戻ってきました。
やはり、換毛は年寄りや虚弱体質のウサギには危険だけど、うまく経過すれば体調が整うんだな、というのも改めて実感。
私の目にはゆっくりとはいえ、胸腺腫は確実に大きくなっているように見えるのですが、診断書には1ミリ以下の成長度しか記録されていませんでした。医師が言うには、CT画像からサイズをはかるのはそれなりにテクニックが必要だそうで、ここは医師の報告を信頼すべきと思っています。
1年前は1.7cm、今年の春は2.5cm、に、見えるんですけどね。。。
で、こっちが2018年4月。縦方向3.7cm、2mmくらいは伸びてる。
ただ、たしかに、医師が言うように、あまり早い進行ではなさそうです。
胸腺腫はそもそもそのように進行が遅いものなのか、それともプチが高齢(13歳)のため人間と同じく成長速度が遅くなっているのかはわかりませんが、このペースであれば、呼吸困難になるより先に寿命がくるかもしれない、とも思っています。
片肺が腫瘍で完全に潰れてしまったら、まずステロイドで当面しのぎ、その後は酸素室、ということで、一応主治医と段取りの相談はしています。
ステロイドの使用については、一時しのぎであることは主治医に聞かされています。一時的に多少小さくなる効果を得られるかもしれない(必ずというわけではない)ので、一度苦しくなった息を多少楽にさせてやれる程度のものです。
胸腺腫がみつかってから、とにかく延命よりプチが一番苦しくない方法で、ということで方針は決まっていますので、その時がきたら迷わず使おう、と思っています。
注射や採血のときのアルコールに注意、使いすぎは下痢をするかも
定期検診をやめたのは、それがかなりプチの負担になっているからだったのですが(検診後3週間ほど下痢で体調が悪くなる)、なんどか通っているうちに、原因がわかりました。
なんと、検診前の採血時に、後ろ足をアルコールでびしょびしょに濡らされてしまうのが問題だったのです。
高齢のためもう自力で足をきちんと舐められなくなっているプチは、濡れた足を乾かす方法がなく、体温も昔ほど高くないので、アルコールが何時間も乾かない。その間に、足もお尻も氷のように冷たくなり、体温もかなり低くなってしまってしまっていたのでした。
あれだけ冷えればお腹を壊すのは当然です。
最後の検診時にそのことに気づき、CT検査が始まるまでの間に必死で足をペーパーでぬぐい、医師に頼んで保温パックを持ってきてもらって体温を上げ、ということをやったら、その日の夜は下痢をせず、その後もそれほど体調は崩れませんでした。
次回検査をするときにはそのことを重々お願いするつもりですが、足を完全に乾かすまでやるのは忙しい病院では難しいかもしれないので、その時は我々がついていってドライヤーで乾かすしかないかもしれません。
人間でも、足、とくに足首を冷やすのは致命的にお腹に打撃を与えますが、プチの場合、人間でいえば、片足の膝から下全部をガンガンにアイスパックで冷やされていたような状態だったわけです。
それでお腹を壊すなという方が無理。
もしかして、今まで検診後にお腹を壊していた子たちは、ストレスではなく同じ原因だったのかもしれない、と思いました。
アルコールで足を濡らすのも、人間の目でみたらちょっとの面積に見えますが、人体の比率に当てはめてみたらかなり広い面積になります。若いウサギや元気なウサギは濡らしても割合すぐに乾きますが、年寄りや弱ったウサギはなかなか乾きませんので、注意が必要。
(余談ですが、人間でもお風呂のあとの髪の乾き方の速さで体調をはかることができます。なんか乾きにくい、というときは、体が低調期または不調のときです。一方、今日はすぐに髪が乾く、というときは、好調期にさしかかって体が活動的になっているときです。昔は部屋の湿度の問題かと思ってましたが、そういう話じゃなかった(笑)。)
いびきは歯のせいでした
さて、そんなこんなで、検診をやめた数週間後。
プチの食欲があまり安定しなくなりました。
とにかく、去年の2月ごろ大きく体調を崩してから、簡単に下痢をするようになったので、そういう問題かと思っていたら、よく見ていると、どうも食べたい、とは思っている模様なのです。硬いペレットも、一度くわえてはみるのだけど、ちょっと考えて食べるのを止めて落としてしまうとか。野菜も、柔らかい葉っぱのところは食べる、とか。
しかも、口を動かすと、歯のあたりでへんな音がする。
なにしろ、12年間歯のトラブルがなかったウサギだったので、「歯、、なのかな?」と思いつつも、なかなか行動に移せずにいました。
柔らかいペレットや、ふやかしペレットは、食べていましたし。
ところが、ある日、よだれを垂らしているのを見て、「これ、間違いなく歯だ!!」とようやく確信し、翌朝病院へ駆け込みました。
その前日に撮ったビデオでも、歯がキュッキュッ、とたてるへんな音が録音されています。
主治医は、なにしろ13歳の高齢ということもあり、このビデオを見ても、最初はなるべく麻酔をかけたくないと言っていましたが、2度目に口の中をのぞいて大きな舌の傷を発見。これは多少リスクがあっても歯を削るしかない、という話になりました。
主治医は、「この状態でよく食べていたわねえ!」とびっくりしていました。
まあ、プチは我慢強い子なので、、、。
で、諦めて麻酔をかけて歯を削ったのですが、そうしたら、あの酷かったいびきがすっかりおとなしくなってしまいました!
(完全になくなったわけではありませんが)
うさぎのいびき、といっても色々あるのでしょうが、とにかく、プチのいびきは、呼吸がしづらそうで、見ていてツライのです。
もう、横隔膜を必死に使って吸い込まないと、息が吸えない、って感じで。
それが、歯の治療をしたら、そこまで辛そうな呼吸がなくなってしまいました。
イビキは胸腺腫のせいではない、このサイズの胸腺腫でそこまで呼吸が難しくなるわけがない、と以前から先生はいっていましたが、やっぱりその通りでした。
さらに、呼吸が難しいため、どんなに頑張って食べさせても減り続けていた体重が、1.3kgで減少が止まりました。マスクダイエットじゃないですけど、呼吸がしづらい、というだけで、ものすごくエネルギーを消費してしまうんですね。
若い頃は1.5kgちょっとあった子なので、本当はもう100gくらい重い方がいいのでしょうが、今は胸腺腫もあり、肺活量が若い頃より減っている状態でしょうから、その呼吸量でちょうどいい体重に落ち着いているのかもしれません。
ただ、歯は、6週間後にはまた伸びてしまい、再度病院で削ってもらうハメに。
これからずっと、6週間ごとに麻酔かけて削らなくちゃいけないのか、、と暗澹としていたら、先生曰く、
「不整合の場合は別だけど、そうでない場合は、歯が削れた状態で顎をきちんと動かせるようになって、噛み合わせが整うまでしばらく時間がかかる。その間、数回は、短い期間で歯のメンテをしなければならないことはあるけど、その後はだんだん時間があいてくるから大丈夫」
とのこと。
で、現時点で、3回目の歯のメンテはまだやっていないので、たしかにその通りでした。
でも最近また牧草食べなくなってるから、そろそろまた注意して食べる様子を観察していないといけない感じです。
だんだん、柔らかいものしか食べなくなったり、食べようかな、というそぶりを見せたのに、ふい、とそっぽを向いてやめてしまうような行動が見られたら、要注意、ということで。
今、また換毛してるから、当面はなんとかもってほしいんだけどな。
まあ、秋にも換毛できるようになったのは、良い傾向ですが。
(もちろん、換毛で体力を削がれてコロっといってしまう恐れもあるので、かなり注意は必要ですが。)
現在のトリートメント
現在使用中のサプリと投薬、その他もろもろは以下のとおりです。
現在のプチの体重は1.3kgです。
朝晩のペレット:
Oxbow、Supreme Science、バニーセレクションのスーパーシニア、コンフィデンスをそれぞれ小さじ1ずつ与える
夜食(活動的になる時間に与える)
Oxbow、Supreme Science、バニーセレクションのスーパーシニア、コンフィデンスをそれぞれ小さじ1ずつ、お皿に入れる。さらに、白井田七人参1/2錠を砕いて入れる。
(写真ではまだ砕いてないけど、スプーンの背で簡単に押しつぶせます)
そこに、、フランス・Arkopharma社のローヤルゼリーを20滴と、メロキシカム0.4mlを入れてまぜる。
メロキシカムは、どうも高齢で関節痛があるようなそぶりをするようになったので、医師と相談の上ではじめました。
やはり、これを与えていると、体が軽く動きますし、あまり舐められなかった後ろ足なども舐めている様子がみられます。
本当は、痛みを抑えているだけで関節は炎症を起こしているのだろうから、無理に動かさない方がいいのかもしれませんが、痛いのを我慢して、動きたくても動けない、というのはかわいそうなので。
多少それで寿命縮めても、好きなことをして生きる方がいいかな、と。
最後に、ビオフェルミンS顆粒を、付属のスプーン1杯ふりかける。
で、プチはこのビオフェルミンが大好きで、これがかかっていると喜んで食べます。
甘いから好きなんだろうと思っていたけど、ビオフェルミン食べてると大変胃腸の調子が良いのです。
ビオフェルミンの主成分は人間の腸に住む菌で、ウサギにはいないものなんですが、そんなことは関係ないらしい。とにかく生きてても死んでてもいいし、自分の腹にいない菌でもいいから、菌をとると腸内フローラが活発になる、という話はどこかで聞いたのだけど、まさにその通りなんだ、とウサギで実感(笑)。
居住環境:
ギリギリまで足腰を使ってもらうためと、部屋の位置を床から高くして冷えの影響を被らないようにするため、現在は牧草ボックスの上にダンボールをかぶせたものの中で生活してもらっています。
(家の中が凄まじいことになってますが、、(汗)その辺はさくっと無視で。。)
牧草だらけのベージュのマットの下には、実は山善(YAMAZEN)の一人用こたつが隠れています。これが横から牧草ボックスを温めて、段ボールハウスの中をほんわか暖かくしてくれるのと、寒いときはこの上に座ればお尻が暖かい。
手前に見える木の細長いものも、ヒーターです。夏でも冬でもおかまいなく、ウサギが寒いと感じたときには暖まれるようにしています。
そのほか、以前与えていたコルディGまたはプライオは、現在は与えていません。
これは、どうもプチはこれらと相性が悪く、ちょっと体調がよくないときや、少しでも量がすぎると、下痢をするからです。
去年いろいろ試した結果、結局、ウサギは腸内細菌が命なんだ、と思い知りました。
腸内細菌のバランスがよくないと、十分に発熱できずに体温を維持できない。体温が低くなると、ウサギのお腹に必要な菌が育たず、さらに体調が悪くなる、という悪循環。
いくら腫瘍が小さくなっても、腸内細菌がきちんと働かない状態になってはもとも子もありません。なによりも、本人、というか本兎が辛そうですし、それで無理やり長生きしても意味がない。
そういうわけで、下痢する可能性のあるものは一切やめることにしました。
体温上げる効果なら、田七人参で代用できてますし。
ただ、プチの腫瘍の進行が遅いのも事実で、それにコルディやプライオがまったく貢献していなかったという証拠もないので、下痢をしない子にはいいのかもしれない、とは思いますが…。
パワーヘルスも、現在はお休みしています。
これは、呼吸がつらくてあまり眠れないのを解消するために乗せていたので、いびきが解消して昼間よく寝ている現在では、無理にストレスかけることもないかな、と思ってやめています。
ただ、プチは13歳でもまだ両目がはっきり見えていて、これはもしかしたらパワーヘルスのおかげかもしれないので、また食欲がおちてきたり、眠りが浅くなってきたら試してみようかと。
温灸は、現在のところ、体を触って片側だけ極端に冷えている感じがなくなったのでしていませんが、たまに体調が悪いときには、玄米3に対しと粗塩1の分量で布袋にいれたカイロをレンジで1分あたためたもので温灸しています。