夏から秋にかけて、人間はすっかり忘れているが動物達は忘れない事がひとつある。
夏の猛暑はウサギにとって鬼門、食欲がおちたり体温を下げるために水ばかり飲んでいたりするが、彼等が水を飲む量は実は一番湿気の多い梅雨の時期(Madisonには梅雨はないが、湖が多いので6月の湿度は日本並みになることがある)と空気が乾燥してくる晩夏から秋にかけてだ。
人間は、真夏は暑い暑いと騒いで水物のとり放題だが、秋になって涼しくなると水分はすっかり忘れ、食欲の秋だとばかりに食べる方ばかり忙しくなる。これを放っておくと、まず間違いなく鼻、のどにくる風邪をひく(程度の差はあるが。更に体が鈍いとこの風邪が真冬にでてくる)。整体でこの時期に水が足りなくなる、ということをイヤというほど思い知らされている我々でも、水が欠乏していることに気付くのは唇がかさついてからだ。
(余談だが唇のかさつきは体内の水の循環を表す重要なバロメータで、リップクリームなんぞ塗る暇があったら、トイレに通う覚悟で2リットルほども水をチビチビ飲めば次の日には肌も唇もしっとりする。ゴクゴク、は素通りするだけなのでダメ。お試しあれ。ただし、乾き始めにやらないと、体がもう水を受け付けてくれないので、ひび割れる前にやるのが肝心。割れて痛くなってからでは遅い。それでも飲まないよりましだけど。)
ところが、我が家のウサギたちは、我々が水を飲みたい、と思うようになる二週間くらい前から、急に水を飲む量が増えるのだ。ウサギが水を飲み始めたら要注意、なのだけれど、悲しいかな、彼等より野生の鈍っている我々は、その頃に水を飲んでもあまりおいしくない。
二週間ほどして、その間にちょっと鼻風邪でもひいて、唇が乾いて来ると、水がすんなり染み込んでいくようになる。もっとも、人間の場合はもっと近道があって、この時期には水の代わりに暖かい汁物を飲むと、格段に吸収がよくなる。鍋物や具の少ないスープ、暖かいそば、うどんなどの汁、みそ汁など。「もうちょっと冬になったらそういう気分」だなんて思っている方は、是非唇が乾き始めるころに食事を汁物中心に変えると、びっくりするほど美味しく感じることに気付くと思う。
我が家のウサギ達も、今ものすごい勢いで水を飲んでいる。
勿論、オシッコの量も増えて掃除は大変になるのだけれど、そうして水のめぐりが良くなると、彼等は夏の疲れを吹き飛ばすように元気に跳ね始める。逆に、この時期水を飲まないと元気がなく、寝てばかりで疲れた顔をしている。一頭飼いではなかなか気付きにくい変化かもしれないが、複数いるとその差ははっきりわかる。
「水を飲み過ぎないように」給水ボトルを使え、と勧める飼育書があるが、どうだろう?
給水ボトルはチビチビとしか飲めないので、水の吸収効率は上がる。そういう意味では使えると思うが、「今日の分は終わったから」と空の給水ボトルを下げておくのは、よくないのではないか。
「水を飲み過ぎて下痢をする」という迷信もあるようだが、水分の多い野菜で軟便になる(小さすぎる子ウサギでは下痢をして取り返しのつかないことになることもある)ことはあっても、水の飲み過ぎで下痢をすることはない。人間の子供でも、(ちゃんと濾過された)水で下痢はしないのと同じだ。
最近、人間でも、殆どの成人病が水分を十分にとれば(そしてそれがちゃんと吸収されれば)回避できると言われ始めている。
ウサギが楽しげに喉を鳴らして水を飲んでいるのを見ると、分かっていないのは人間だけか、と複雑な気分になるものだ。
私は子供の頃から唇が荒れ易くって、年がら年中カサカサなんだけど、これって水分不足なの?確かに水分を余り摂らない人なんだけど。
たまに水飲み過ぎるとトイレが近くなっちゃうし・・・
今もかさかさです(>_
間違いなく、水不足です!(笑)
トイレ近くなってもいいから、2週間、とにかく水を飲みまくって下さい!
(本当は、冬の乾燥している間にやると良かったですが)
1日2リットルが目安です。
2週間続けたら、多分唇の荒れは大分解消すると思います。リップクリームつけても駄目ですよ〜!