まんごろし太貧血&うっ滞 1〜2日目Mango’s Anemia 1st~2nd days

9/2金曜日、まんごろし太は、ハナちゃんとHRSでデートの予定でした。
午後7時、HRSへ行くぞ、とケージを覗いてみると……
夕ご飯のペレットを全く食べていない。

鼻先に大好きな中国野菜を持って行ってみる。食べない。
胃腸うっ滞、決定。
At 7:00 pm on 9/2, we noticed Mango didn’t show any appetite. It looked like GI stasis, then we tried massage and gave Pedialyte to make loose contents inside his stomach.

Two hours later, he started to drop cecum feces and hard feces. We thought he will recover soon, but his appetite didn’t recover at all.

どうして週末にばかりおかしくなるんだ、と頭を抱えながら、HRSにデートキャンセルの電話をしました。

まんごろし太の場合、お腹の調子が悪くても、これまで毎回愉気で復活してきたので、早速二人掛かりで愉気を始めました。

夜9時ごろ、大量の盲腸糞を出す。これで回復トラックに乗るかな、と思ったがどうも食欲が出て来ない。

一つ、気になったのは、7時の時点で水の器がカラになっていたこと。
完全に乾いてはいなかったけど、長時間水を飲んでいない可能性があるので、急遽薬局に行き、小児用脱水防止ドリンク(こっちではPedialiteという製品が有名。味はグレープが一番飲んでくれるらしい。チェリーは買うな、とのこと)を買って来て、それをpedialite:水=(3:1)くらいの割合で薄めて飲ませる。全部で60mlくらい飲ませました。

(脱水しているところにいきなり100%濃度のものを飲ませると吸収がよくないかも、と思って水で割ったのだけど、あとで獣医さんに聞いたらウサギ用には人間用の脱水防止用ドリンクはちょっと濃いので、毎回そのくらい薄めてOKとのことでした)

実は、Pedialiteは結構甘いので、ただの水の方が良いのか、と少々迷いました。
甘いものは余計に胃の動きを悪くしますので。
ただ、あの時点で、一番問題なのは胃の内容物が脱水して固まってしまうことだったので、とにかく何でもいいから沢山水分をとってくれることが先決で、最悪腸の動きが悪くなったら薬で動かす方法もある、と判断しました。

苦しいときに水を大量に飲むのは、人間でも辛い。体がなかなか吸収せずに胃袋に溜まってしまうので、飲みたくても大量には飲めない。
その点、Pedialiteやポカリスエットみたいなものは、胃にもたれないので一度に沢山飲めるのです。
うちのウサギ達の場合、100%のオレンジジュースをうすめたものでも、水よりは量たくさん飲んでくれますが、今回Pedialiteを試してみて、オレンジジュースよりも簡単に沢山飲んでくれることが分かりました。
やっぱり、それ専用に作られているだけのことはあります。
家庭に常備しておく価値のあるドリンクです。

(ただし、回復してくると、Pedialiteよりオレンジジュースの方がいいみたいです。こっちのオレンジジュースは濃縮還元ではないものも多く、そういうのは日本のオレンジジュースよりずっと絞ったジュースの味がします。ビタミンCが欲しいのかな? と勝手に思ってますが。甘さ自体は、Pedialiteの方が甘く感じるのだけど。)

さて、Pedialiteを飲んでから、すぐにまた大量の盲腸糞をして、それからぽつりぽつりと、固くていびつなふんもするようになりました。

……で、通常なら、これで回復トラックにのって、そのうち水を飲み、野菜を食べ始めるのですが……

今回は、がんとして、食べない。
オシッコも、ふんも、相当我慢している感じ。

しかたなく、夜中2時に強制給餌開始。
4時までの間に、全部で90mlくらいクリティカルケアを押し込む。

継続して、愉気すればすごくいびつなふんはするのだけど、どうにも食欲が回復しないし、腸もなかなかフルに動いてこない。
実は、お腹の堅さ自体は、2日夜にpediliteを飲ませる前が一番悪くて(胃袋カチカチ、下腹部にはあまりものが詰まっていない状態)それから一晩、愉気したり強制給餌したりで、胃は多少柔らかくなり、わずかずつお腹が動く音も聞こえ始めていたのです。
それでも食欲が回復しないというのは、何か別の問題があるかも知れない。

結局、翌朝(9/3)8時の時点で、これは普通のうっ滞じゃない、と判断してUW Vetの急患受付に連絡。

対応してくれたのは、最近新しくUW-VetのFacultyメンバーになったDr. Ph.D Kellerで、とても快活な女医さんでした。

結局、補液とお腹を動かす注射をしてもらい、血液検査とレントゲン撮影をしました。

で、その血液検査の結果で、貧血が判明………。
以下、測定値(時間外だったので、preliminaryと書いてありましたが)

  • PCV… 20%
  • WBC… 6.74 x 10^3/uL
  • RBC… 3.06 x 10^3/uL
  • HGB… 6.6 g/dL
  • ALB… 1.9 g/dL
  • ALP… 22 U/L
  • ALT… 535 U/L
  • AMY… 147 U/L
  • TBIL… 0.3 mg/dL
  • BUN… 26 mg/dL
  • CA… 11.8 mg/dL
  • PHOS… 1.0 mg/dL
  • CRE… 1.2 mg/dL
  • GLU… 125 mg/dL
  • NA+… 127 mmol/L
  • K+… 3.8 mmol/L
  • TP… 5.4 g/dL
  • GLOB… 3.4 g/dL

実は、2ヶ月前に、どうもまんごろし太の草の食いが悪いので、別の病院で歯のチェックと血液検査をしてもらっていたのです。
その時は全て正常値だったのに、今回は、PCVが20%……(正常値30~50%)
RBC(赤血球の数)も、3.06。(正常値4−8)
更に、ALT値が535(正常値14-80)。

赤血球の数が足りない、ということになると、可能性は以下の通り。

  1. 赤血球がどこからか漏れている場合
    1. ケガなど
    2. 消化器官内での出血(炎症、寄生虫など)
    3. 腎臓からの出血
  2. 体が赤血球を壊している場合
    1. 免疫系が赤血球を破壊
    2. 敗血性の炎症、中毒など
  3. 体が赤血球を作れなくなった場合
  4. 癌など?

これに、現在のまんごろし太の状況

  1. 白血球数は正常
  2. ふんから血液反応が出ない

を考慮すると、1-Aは最初から除外(怪我はしていない)、1-Bは糞から血液が検出されないことで、すくなくとも血が漏れているのは消化器官ではない、ということになります。

で、もっともありそうなのが、腎臓からの出血なのだけど、レントゲンには石は映っていませんでした。どこか内部で骨が骨折して、内出血、とかいうこともなし。

もう一つ気になる値はALT値が高いこと。これが高いときはまず肝臓の疾患を疑いますが、ALT値に影響する酵素は肝臓以外から漏れることもあるのと、他の数値が肝臓疾患を示唆するものではないことから、これもなんとも言い切れない感じ。

……というわけで、貧血の理由は結局分からず、食欲も依然として戻らない(そのくせ強制給餌は滅茶苦茶嫌がるので我々の手に負えないかもしれない)ことから、大事をとってまんごろし太入院決定となりました。

このとき処方された薬は、胃腸を動かすのにMetoclopramide、痛み止めにBugrenorphine(この薬は歯茎から吸収する)。
痛み止めによく使われるMeloxicamは肝臓に異常があるときは使わない方が良いので、貧血の原因が特定されるまでなるべく使わない方針でBugrenorphineにしたのだけど、どうも痛みがあまり緩和されていないようなので、その後モルヒネ系の痛み止めに変更。

で、翌日朝。

電話で、Dr. Ph.D Kellerから、「おしっこがかなり赤いのだけど、普段はどんなおしっこをしているの?」と電話で連絡が。
まんごろし太は、水をがぶ飲みする子なので、オシッコの色は殆ど透明です。
急いでまんごろし太に会いに病院へ。

Dr. Kellerに採取したオシッコを見せてもらうと、確かに赤い。
ウサギは濃いオレンジのオシッコをすることはあるけど、こんなに赤いのは見た事がない。
オシッコには澱がなく(まんごろし太のおしっこはいつもそう)、レントゲンに映らなかった結石が腎臓内を傷つけて出血したというのもちょっと変な感じ。
更に、このオシッコを顕微鏡で覗いても、赤血球が見当たらない、という……。

折悪しく休日なので、詳しい尿検査が出来ません。
実は、尿中の赤血球はウサギの尿がアルカリであるために時間がたつと壊れてしまうことが多く、それが原因で見えない可能性は勿論あるのだけど、溶血性の疾患がどこかにある可能性も否定できない。

それで、結局詳しい検査の結果を待たずに、有り得る可能性を全部考慮して投薬することになり、腸の薬に加えて抗生物質(Enrofloxacin)とアルベンダゾール(まんごろし太はエンセファリトゾーン検査陽性なので)が加わることに。

……こんなに沢山の薬、私は飲んだことないよ(苦笑)

おしっこと糞は、多少コンスタントに出るようになったものの、依然として食欲はゼロ。腸を動かす薬も飲んでるのに、お腹もどうも通常時のようには動いていない。

今アメリカはLabor Day weekendでお休みなので、火曜日に超音波検査をすることにして、まんごろし太はもう一日入院することになりました。

最後に、おかしくなる前のふんと、うっ滞後ふんの比較。

こちらが1日の糞。
PICT0404

こちらが、うっ滞した後のふん。
最初に出た盲腸糞(写真をとるときは既に乾いていたけど)
PICT0402

そのあとに出た、固いいびつなふん
PICT0403

一晩でこのくらい。
PICT0401

3日目の情報は、次の記事で。

At 8:00 am 9/3, with some experiences of GI stasis of all our rabbits, we finally concluded it’s not just a GI stasis but could be a result of other serious problem.
We took him to emergency vet on 8:30, 9/3.

Here is the timeline from 7:00 pm 9/2 to 8:00 am 9/4.

Sep 2, 8:00

He eats normally and shows good appetite.

19:00

He does not eat and show any appetite for pellets and vegetables.
His feces dropped in daytime are good in shape.
PICT0404

20:00

He passes urine.

21:00

We massage him. Soon after, he drops cecal feces.
PICT0402

23:00

We give him 60ml Pedialyte with syringe in one hour.
He dropps cecal feces again, then start to drop hard feces either.
PICT0401

Sep 3, 1:00 AM

We give him Critical Care + Pedialyte + freshly-grated apple 60 ml with syringe.
The composition is watery thin.

2:00

We give him Critical Care + Pedialyte + freshly-grated apple 30 ml with syringe.
Same composition as first time.
He passes urine.

4:00

We give him Critical Care + Pedialyte 30 ml with syringe.
The composition is normal for this time.
The frequency and amount of his drops are getting smaller.

8:00

Take him emergency vet service at UW-Vet.
He get fluid, medication for GI stasis and blood test.
He took X-ray in order to check GI condition and stones inside kidney.

12:30

Result of X-ray doesn’t show any problem.
We take him back to home.

16:00

We get call from Dr. Ph.D Keller.
The result of blood test shows low PCV value (20%, normal range 30-50%) and low count of red blood cell.
It also shows high ALT value.
We took him to vet again, and left him for hospital care.

Results of blood test :

  • PCV… 20%
  • WBC… 6.74 x 10^3/uL
  • RBC… 3.06 x 10^3/uL
  • HGB… 6.6 g/dL
  • ALB… 1.9 g/dL
  • ALP… 22 U/L
  • ALT… 535 U/L
  • AMY… 147 U/L
  • TBIL… 0.3 mg/dL
  • BUN… 26 mg/dL
  • CA… 11.8 mg/dL
  • PHOS… 1.0 mg/dL
  • CRE… 1.2 mg/dL
  • GLU… 125 mg/dL
  • NA+… 127 mmol/L
  • K+… 3.8 mmol/L
  • TP… 5.4 g/dL
  • GLOB… 3.4 g/dL

Sep 4 8:00

We get call from Dr. Ph.D Keller.
His urine shows bright red color and no red cell is found in the urine.
Dr. Ph.D Keller started antibiotics and albendazole (Mango is positive of E-cuniculi test)

5 thoughts on “まんごろし太貧血&うっ滞 1〜2日目Mango’s Anemia 1st~2nd days

  1. あーもう 読んでいるだけで、こちらの胃がキューっと縮まってます(--) ろしちゃん(勝手に縮める)は、何歳だっけ? 原因が判明して、良くなってほしい!!

    こちらでも緊急時はポカリスエットですよ。最近は動物用にアクアコールなんてのもあったり、乳児用のも使えます。
    電解質ものもは、常備しなくちゃなりませんね。

  2. ご心配ありがとうございます(涙)
    ほんと、原因がわからないのが一番こたえます〜!
    まんごろ(我々なんぞ、最近は「まん」と読んでますので、ろしちゃんでもOKですよ(笑))は、本日超音波検査のためにまた病院です。
    食欲は、多少戻りましたが、どうもやっぱり胃腸系の問題ではないように見えます。
    先生にも、「この血液検査の数値を見ると、癌とか溶血性疾患とかだとしても、とてもレアなケースだけど、あなたたちは既にとてもレアな症例のウサギ(初代ろし太とプチ)を2匹飼ってるものね」と言われてしまって、なんでうちにはこういうのばっかり来るんだ? と……(苦笑)

  3. レアなウサギさん
    ウサギの神様が「ここなら大丈夫、この子を世話できる」と思うところに派遣するのよね。
    そういう飼い主ってそうそういないから、神様もつい頼っちゃうのかも(笑)
    本当に不思議だと思いますけどね。

  4. ピンバック: まんごろし太貧血&うっ滞 3日目 | The Garden of Ethel

  5. 有り難うございます(T^T)うさぎの神様に選ばれたと思って頑張ります!
    あ、まんごろし太は今年で5歳です。正確な月例までは分からないんですが……まあ、そろそろどこか不具合出てもおかしくない年齢ですよね(TT)

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